SGLT2阻害薬「フォシーガ」の慢性心不全治療薬としての効能・効果追加を申請 DAPA-HF試験結果を受け

 アストラゼネカは、SGLT2阻害薬「フォシーガ」(一般名:ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物)について、慢性心不全治療薬としての効能・効果の製造販売承認事項一部変更承認申請を行ったと発表した。
心不全悪化・CV死が26%低下
 この申請は、第3相「DAPA-HF」試験の結果にもとづくもの。同試験は、2型糖尿病合併の有無に関わらず、左室駆出率が低下した(LVEF40%以下)心不全患者を対象に、フォシーガ(10mg、1日1回)を心不全の標準治療に追加投与した場合の効果を、プラセボと比較評価した国際多施設共同並行群間無作為化二重盲検比較試験。主要複合評価項目は入院または緊急受診と定義される心不全の悪化、あるいは心血管(CV)疾患を原因とする死亡だった。

 その結果、フォシーガ投与群はプラセボ群と比較して、主要複合評価項目(入院または緊急受診と定義される心不全の悪化、または心血管疾患を原因とする死亡)の発現リスクを26%低下(p<0.0001)させ、複合評価項目の各項目においてもリスクの低下を示した。

 同試験は、2型糖尿病合併の有無を問わないHFrEF患者を対象とするSGLT2阻害薬で初めてのアウトカム試験で、結果について2019年9月に開催された欧州心臓病学会議(ESC2019)で発表され、「The New England Journal of Medicine」に掲載された。

 心不全は、世界で約6,400万人が罹患しており、日本の2020年の患者数は120万人に達すると推計されている。65歳以上における入院理由としてもっとも多い病態で、臨床的および経済的に大きな負担となっている。

 なお現時点で、フォシーガにおいて、慢性心不全の適応を取得している国および地域はない。また、日本で承認されているフォシーガの適応症は「2型糖尿病」および「1型糖尿病」。

フォシーガ錠5mg、フォシーガ錠10mg 添付文書(医薬品医療機器総合機構)
[Terahata]

関連ニュース

2020年01月24日
厚労省が「日本人の食事摂取基準(2020年版)」を公表 脂質異常症と高齢者のフレイルに対策 よりきめ細かな栄養指導が必要に
2020年01月24日
「スーグラ錠」「スージャヌ配合錠」の重⼤な副作⽤にアナフィラキシー 厚労省が添付⽂書の改訂を指⽰
2020年01月22日
インスリンに糖鎖が結合した新しい分子「グリコインスリン」の合成に成功 線維化しない新しいインスリン分子を創製 大阪大
2020年01月22日
難治性の傷を治す「シルクエラスチン」を開発 糖尿病性皮膚潰瘍などの慢性創傷に有効 産官学連携で医師主導の治験を実施
2020年01月22日
SGLT2阻害薬「フォシーガ」の慢性心不全治療薬としての効能・効果追加を申請 DAPA-HF試験結果を受け
2020年01月16日
慢性腎臓病(CKD)により体内時計が乱れる 中枢時計や末梢臓器の時計の乱れが腎機能をさらに悪化させるという負の連鎖
2020年01月16日
「郡山市における糖尿病対策に係る共同研究」の結果 ノボ、郡山市、福島県立医科大学 治療中断者は糖尿病への理解や認識が不足している
2020年01月16日
サノフィが「Diabetes.Your Type.」キャンペーンを開始 糖尿病患者が病気を隠さずにいられる社会を
2020年01月08日
SGLT2阻害薬「ジャディアンス」がDPP-4阻害薬に比べ2型糖尿病患者の心不全による入院、末期腎不全および全死亡リスクを低下
2020年01月07日
肥満・糖尿病とアルツハイマー病を合併すると寿命がさらに短縮 脳内グリア細胞の関与を示唆

関連コンテンツ

編集部注:
  • 海外での研究を扱ったニュース記事には、国内での承認内容とは異なる薬剤の成績が含まれています。
  • 2012年4月からヘモグロビンA1c(HbA1c)は以前の「JDS値」に0.4を足した「NGSP値」で表わすようになりました。過去の記事は、この変更に未対応の部分があります。ご留意ください。
ページのトップへ戻る トップページへ ▶