第76回米国糖尿病学会(ADA2016)開催間近 注目のセッションは?

第76回米国糖尿病学会年次学術集会(ADA 76th Scientific Sessions)が、米国ニューオーリンズで6月10日から14日まで開催される。ADAの学術集会関連サイトでは、注目のセッションがピックアップされている(日時は現地時間)。糖尿病リソースガイドでは、ADA2016関連ニュースを随時配信していく予定。

リラグルチドの効果と糖尿病での臨床試験 LEADER TRIALの評価

(原題:Liraglutide Effect and Action in Diabetes?Evaluation of Cardiovascular Outcome Results (LEADER) Trial)
開催日時:6月13日(月) 14:15-16:15

 リラグルチドは2型糖尿病の治療薬として2009年にヨーロッパで承認され、2010年にはアメリカで承認されたGLP-1受容体作動薬。国内では2010年6月に発売された。このリラグルチドにおける心血管イベントの安全性を評価する試験「LEADER TRIAL」が2010年に始まった。9,000人以上の患者は無作為で抽出され、心血管イベントと安全性に関して5年間に及ぶ評価がなされた。

EMPA-REG Outcome Trial

開催日時:6月14日(火) 8:00-10:00

 EMPA-REG Outcome Trialは、心血管疾患のリスクを抱える7,000人以上の2型糖尿病患者に対し、SGLT2阻害薬 エンパグリフロジン、または、プラセボを投与し、3年以上追跡をした臨床研究。実薬群での心血管イベントや全死亡の有意な抑制が既に報告されており、この臨床研究の結果について専門家は「われわれの2型糖尿病の治療方法を変えるかもしれない」と提言している。このトライアルの重要かつ新しいデータは、大血管と細小血管のデータの最新情報とともに公表される予定。加えて「mediation analysis(媒介分析)」が用いられ、エンパグリフロジンのメカニズムの可能性について探る。

 一次エンドポイントは非致死性の心筋梗塞と脳梗塞、心血管死という組み合わせ。この時点で、心血管イベントの危険因子が14%減少し、心血管死が38%減少するという結果を得ていた。それに加え、エンパグリフロジンを投与された患者グループでは、心不全での入院率が35%減少し、全死亡のリスクは32%削減していた。以上のことから、ハイリスク2型糖尿病患者へのエンパグリフロジンの投与によって、心血管イベントによる死亡数の減少(心血管死を防止できること)を示した最初の臨床研究となった。

糖尿病予防のためのシンポジウム

(原題:Pathway to Stop Diabetes Symposium )
開催日時:6月13日(月) 8:00-10:00

 糖尿病を防ぐために、ADAのPathway to Stop Diabetesチームは現在までに3団体の研究者へ資金提供を行った。この研究者たちは、すでに糖尿病の基礎研究において大きな成果を果たしている。今年のサイエンティフィックセッションでは、これらの研究を特集し、初めてインターネットでも閲覧可能なセッションを計画した。

研究の成果は以下のとおり。

  • 「匂い」が代謝作用へどのような影響を及ぼすのか
  • 遺伝子や遺伝子制御が2型糖尿病とどのように関連しているのか
  • 高血糖が網膜症を引き起こす原因
  • 2型糖尿病治療の新しい治療目標
  • 1型糖尿病と関連する自己免疫であるβ細胞への潜在的な誘発因子とは
その他のセッションは?

Program Information
ADA's 76th Scientific Sessions Itinerary Planne

関連情報

ADA 76th Scientific Sessions
Previous Scientific Sessions Abstracts, Posters, and Webcasts
各年のADA学術集会ごとに、セッションのアブストラクト、動画、ポスターなどが閲覧可能

[dm-rg.net]

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編集部注:
  • 海外での研究を扱ったニュース記事には、国内での承認内容とは異なる薬剤の成績が含まれています。
  • 2012年4月からヘモグロビンA1c(HbA1c)は以前の「JDS値」に0.4を足した「NGSP値」で表わすようになりました。過去の記事は、この変更に未対応の部分があります。ご留意ください。
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