食後高血糖をチェックできる タニタの新デジタル尿糖計

2013.11.01
 タニタは、血糖値と相関のある尿糖値を測定するタニタ電子尿糖計「UG-120」を世界糖尿病デーの11月14日に発売すると発表した。採血をせず、センサーに直接尿をかけるだけで、食後高血糖の状態を把握できるのが特徴だ。

尿糖測定で食後高血糖がわかる 採血なしで毎日測定


タニタ電子尿糖計「UG-120」
 「UG-120」は高精度のバイオセンサーを採用し、6秒で測定結果を表示するデジタル尿糖計だ。

 使い方は簡単で、尿糖計の先端にあるセンサー部分に尿をかけるだけで測定が完了する。採血しないので痛みや感染の心配がなく、無理なく手軽に毎日の測定を行うことができる。

 尿糖値を0~2,000mg/dLまでをデジタル表示し、高濃度や低濃度での尿糖値の変化を容易に知ることができる。数値表示のため、日々の状態変化もわかりやすく、継続測定の励みにもなる。

 センサーは200回測定できる長寿命。尿糖試験紙はビタミンCのような還元作用をもつ成分に影響を受け、偽陰性を示す場合があるが、デジタル尿糖計は食品に含まれるビタミンCが1,000mg程度あっても影響を受けない。

 重量は約80g(電池含まず)で、折りたたむとコンパクトになるので、携帯し仕事場や旅先でも測定できる。据え置き使用が可能なスタンドも付属する。

 血糖値と尿糖値は深い関係がある。尿糖検査は、尿中に排泄される糖を測定する検査で、排尿から排尿までの間の血糖の状態が反映される(または血糖値の推移が反映される)。つまり、血糖値を直接測らなくても、食後に尿糖を測ることで高血糖状態があったかどうかを知ることができる。

 食後高血糖をチェックするための尿糖測定は食後1~2時間くらいに行い、定期的に検査すると効果的だ。*

 タニタは2004年からパイオニアとして尿糖計を販売しており、これまで自己検査用尿糖計は高度管理医療機器(クラスIII)に分類され、告知活動や販売経路は制限されていた。今年5月の薬事法改正により、血圧計と同じ管理医療機器(クラスII)に「電子尿糖計」が新設され、UG-120はこれに対応した第1号商品となる。これにより、今後は家電量販店やドラッグストアでも取り扱いが可能になった。

 同社はUG-120の発売に合わせ、使い勝手を体験してもらうため、「お試しレンタル」を実施する。あらかじめセンサーカートリッジを装着し、初期設定を行った状態で出荷。箱から取り出すだけで誰でも簡単に測定することができる。レンタル期間は1週間で、料金は3,150円(消費税込み)。3,000セット限定のキャンペーンとして展開する。

 申込はタニタのウェブサイトで11月14日より受け付けられる。取次店の情報も同サイトで公開される予定だ。

* 尿中にブドウ糖が排出される境界の血糖値を「尿糖の排泄閾値」と呼び、個人差はあるが血糖値160~180mg/dLとされている。

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