米国での入院1万件につき61.6件はDKA

 2017年に米国では糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)で22万340件の入院があり、全入院1万件当たり61.6件の頻度であったことが報告された。また、DKAによる死亡は835件で、DKA入院1万件当たり37.9件だった。上海交通大学(中国)のKamleshun Ramphul氏と浙江大学(同)のJyotsnav Joynauth氏が、米国の2017年の入院患者データを解析した結果であり、「Diabetes Care」10月13日オンライン版にレターとして掲載された。上記以外に報告された主なデータは以下のとおり。

 まずDKAによる入院を性別に見ると、男性は11万1,150件で入院1万件当たり71.2件、女性は10万9,180件で同54.1件であり、有意に男性の方が多かった(P<0.01)。平均年齢は38.4歳で、半数以上(53.3%)は18~44歳が占めた。ただし、年齢層別で最も発生頻度が高かったのは、1~17歳(入院1万件当たり176.1件)だった。人種/民族別では、白人が12万330件と最も多く、黒人は5万6,280件、ヒスパニックは2万6,205件だった。ただし、入院1万件当たりの頻度で比較すると、白人は54.1件で最も少なく、黒人は107.2件、ヒスパニックは61.2件であり、人種/民族によるリスクの違いが認められた。

 次にDKAによる死亡を性別に見ると、男性は450件でDKA入院1万件当たり40.5件、女性は385件で同35.3件であり、有意に男性の方が多かった(P<0.01)。DKA入院1万件当たりの死亡件数を年齢層別に見ると、18~44歳の14.9件が底値であり、それよりも若年または高齢であるほど死亡率が高かった(1~17歳は69.8件、45~64歳は54.5件、65~84歳は122.7件、85歳以上は492.8件)。人種/民族別の死亡件数は、白人が435件(DKA入院1万件当たりでは36.2件)、黒人が220件(同39.1件)、ヒスパニックが95件(同36.3件)だった。

 平均入院期間は3.22日で、DKA患者の総医療コストは67億5775万ドルに達していた。これを入院患者1人当たりに換算すると、3万836ドルとなる。

 過去のデータに目を向けると、2003年には入院1万件当たりDKAが32.04件、2014年には同53.6件というデータが報告されており、経年的な増加傾向が認められる。また平均入院期間は、2003年が3.64日、2014年が3.24日であり、徐々に短くなっている一方で、1日当たりの医療コストは2003年が5,400ドル、2014年が8,489ドルと、上昇してきている。著者らは、「DKAの発生件数増加傾向とともに、医療制度への財政的負担の懸念も高まっていることが分かる」と述べている。

[HealthDay News 2020年10月28日]

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編集部注:
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