【新型コロナ】「アビガン錠」が新型コロナウイルス感染症患者を対象とした国内第3相試験で主要評価項目を達成

 富士フイルム富山化学は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者を対象とした抗インフルエンザウイルス薬「アビガン錠」(一般名:ファビピラビル)の国内臨床第3相試験で、主要評価項目を達成し、10月中にも「アビガン錠」の製造販売承認事項一部変更承認申請を行う予定であることを公表した。
10月中にも製造販売承認事項一部変更承認申請を行う予定
 「アビガン錠」は、すでに国内では抗インフルエンザウイルス薬として2014年3月に製造販売承認を取得している薬剤で、ウイルスのRNAポリメラーゼを選択的に阻害することでウイルスの増殖を防ぐというメカニズムを有していることから、インフルエンザウイルスと同種のRNAウイルスである新型コロナウイルスに対しても効果が期待されていた。

 同社は3月に、非重篤な肺炎を有するCOVID-19患者を対象に「アビガン錠」の国内臨床第3相試験を開始。症状(体温、酸素飽和度、胸部画像)の軽快かつウイルスの陰性化までの時間を主要評価項目として、「アビガン錠」投与の有効性と安全性をランダム化プラセボ対照単盲検比較試験で検討した。

 156例を解析対象とした主要評価項目の中央値は、「アビガン錠」投与群で11.9日、プラセボ投与群では14.7日となり、非重篤な肺炎を有するCOVID-19患者に「アビガン錠」を投与することで早期に症状を改善することを、統計学的有意差(p値=0.0136)をもって確認した。また、調整後ハザード比は1.593 (95%信頼区間1.024~2.479)を示した。

 さらに同試験では、安全性上の新たな懸念は認められなかった。

 同社は今後、同試験の詳細なデータ解析および申請に必要な業務を迅速に進め、10月中にも「アビガン錠」の製造販売承認事項一部変更承認申請を行う予定としている。

 なお富士フイルムグループは、日本政府の備蓄増や海外からの提供要請に応えるために、国内外の企業と連携した「アビガン錠」の増産を進めており、すでに日本政府は、新型インフルエンザに備えて「アビガン錠」を備蓄している。

富士フイルム富山化学
[Terahata]

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編集部注:
  • 海外での研究を扱ったニュース記事には、国内での承認内容とは異なる薬剤の成績が含まれています。
  • 2012年4月からヘモグロビンA1c(HbA1c)は以前の「JDS値」に0.4を足した「NGSP値」で表わすようになりました。過去の記事は、この変更に未対応の部分があります。ご留意ください。
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