日本糖尿病学会が「糖尿病治療ガイド2020-2021」を発行 基本から最新情報までコンパクトに収載
「糖尿病治療ガイド2020-2021」
編著:日本糖尿病学会 2020年5月発行
「糖尿病治療ガイド」は糖尿病の専門医のみならず、糖尿病が専門ではない実地医家や医療スタッフなどにも広く利用されており、1999年に初版が作製されて以来ほぼ2年おきに改訂されている。
今回の改訂でも従来通り、(1)最近の糖尿病診療の進歩に即した記載変更、(2)糖尿病学会ならびに他の学会のガイドラインとの整合性、(3)新たに登場した治療薬への対応、などの事項に重点をおいて内容が見直された。
今回の改訂の主な内容は以下の通り――。
・ 11章「病態やライフステージに基づいた治療の実例」が新設された。具体的な治療薬の選択基準に関して提示している。
・ 「糖尿病治療の目標」と「インスリン非依存状態の治療」の図が大幅に変更された。
・ 「病態に合わせた経口血糖降下薬の選択」の図が、「2型糖尿病の病態」と「2型糖尿病の血糖降下薬の特徴」に分離され、後者の記載が大幅に追加された。
・ 4章「食事療法」の記載内容が、「糖尿病診療ガイドライン2019」に合わせて大幅に改訂された。
・ 「薬物療法」と付録「血糖降下薬一覧表」が、2020年4月現在の薬剤情報にアップデートされた。
・ コラム「糖尿病に関わるスティグマとアドボカシー」「サルコペニアとフレイル」「就労期における未治療と治療中断」が追加された。
同学会では「本書が、日々進歩している糖尿病治療の理解に役立ち、毎日の診療に一層活用されることを願ってやまない」と述べている。