高血圧症治療剤のアムバロ配合錠「ファイザー」の自主回収(クラスI)を開始 発がんリスクが

 ファイザーは、高血圧症治療剤のアムバロ配合錠「ファイザー」(一般名:バルサルタン/アムロジピンベシル酸塩配合錠)について、自主回収(クラスIを開始した。
発がんリスクを完全に否定できないため
 サルタン系医薬品の有効成分(原薬)に発がんの可能性のある物質(ニトロソアミン)が含まれているとの国内および海外での報告から、同社が製造販売するバルサルタンの原薬の調査をおこなったところ、原薬2バッチに規格(管理指標)を超えるN-ニトロソジエチルアミン(NDEA)および、規格は下回るものの微量のN-ニトロソジメチルアミン(NDMA)が含有していたことが判明した。

 同製品の原薬のひとつであるバルサルタンは、製造所(Mylan Laboratories Limited(Unit-8))にて製造されている。同所が製造したすべての原薬バルサルタンを検査したところ、2バッチにおいて管理指標を超えたNDEAおよび管理指標以下ではあるものの微量のNDMAが検出された。

 該当している製造番号品は5ロットだという。NDMAおよびNDEAの発がんリスクを完全に否定できないため、該当する原薬を使用した該当製造番号品について自主回収(クラスI)を実施する。

【回収対象製品、該当製造番号品】
回収対象製品:アムバロ配合錠「ファイザー」
包装単位製造番号使用期限出荷開始日
100錠(PTP)X660742021年4月2018年12月3日
AF16792021年7月2019年1月23日
140錠(PTP)X660732021年4月2019年1月18日
700錠(PTP)X660722021年4月2018年12月3日
500錠(バラ)X626782021年4月2019年1月9日

 昨年9月25日に開催された第8回安全対策調査会で、サルタン系医薬品のNDMA・NDEAの発がんリスクについて審議がされ、昨年11月9日付厚生労働省医薬・生活衛生局医薬品審査管理課長・医薬安全対策課長・監視指導・麻薬対策課長発「サルタン系医薬品における発がん性物質に関する管理指標の設定について(依頼)」によって、ヒトにおけるNDMA・NDEAの健康への影響を勘案した管理指標が設定された。

 管理指標では、バルサルタン製品の1日最大投与量を160mgとされ、原薬バルサルタンに許容される限度に換算すると、NDMAは0.599ppm、NDEAは0.166ppmと算出されている。

 今回の原薬バルサルタン2バッチは管理指標を超える0.20ppmおよび0.23ppm(最大)のNDEAと、管理指標以下ではあるものの0.10ppmのNDMAを含有しており、発がんリスクを完全に否定できない。

 同剤の用法・用量は、「成人には1日1回1錠(バルサルタンとして80mgおよびアムロジピンとして5mg)を経口投与する。」であり、[用法・用量に関連する使用上の注意]の項で、「なお、年齢、症状に応じて適宜増減するが、1日160mgまで増量できる。」とされている。

 なお、患者の判断による同剤の服用中止は高血圧症の悪化のリスクがあるため、主治医または薬剤師に相談してほしいとのこと。

サルタン系医薬品における発がん性物質に関する管理指標の設定について(依頼)(厚生労働省医薬・生活衛生局医薬品審査管理課)
[Terahata]

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