「ヒューマログ注ミリオペンHD」発売 ディスポーザブルタイプのインスリン製剤で初めて0.5単位刻みで投与量調節が可能に
2018.07.05
日本イーライリリーは、糖尿病治療薬の超速効型インスリン製剤「ヒューマログ注ミリオペンHD」を7月2日に発売した。同製剤は、0.5単位刻みで投与量の調節ができるディスポーザブル(使い捨て)タイプのインスリン製剤として、日本で初めての発売となる。
0.5単位刻みで投与量をきめ細かく調節できる
ディスポーザブルタイプのインスリン製剤はカートリッジなどを交換する手間がなく簡単な操作で使用できるため利便性が高いのが特徴で、日本ではインスリン使用患者の約9割がディスポーザブルタイプのインスリン製剤を使用している。 「ヒューマログ注ミリオペンHD」は、0.5単位刻みできめ細かく投与量を調節することが可能なインスリン製剤。従来から販売している「ヒューマログ注ミリオペン」の、簡便な操作性やコンパクトで手の小さい患者でも扱いやすい形状や、2008年の発売以降多くの患者に使用されてきた実績といった特徴を継承している 0.5単位刻みで単位設定できることで、糖尿病患者がインスリン投与量の調節をより細かく、簡単にできるようになる。必要なインスリンの投与量は糖尿病患者の病態や体型によって異なり、血糖値の変動は食事や生活そのものに影響されるため、インスリンの投与量は患者1人ひとりの病態や体型、生活に合わせて決定する必要がある。そのため、体の小さい小児糖尿病の患者や高齢の患者にとってより細かいインスリン投与量の調節が重要になり、細やかな投与量の調節によって糖尿病患者それぞれにより適したインスリン必要量による血糖コントロールを目指すことが可能になる。 「近年、グルコース値の変化を可視化できるツールの普及などもあり、糖尿病患者自身のより厳密な血糖コントロールへの意識が高まりつつあります。しかし一方で、多くのインスリン治療中の糖尿病患者が使用しているディスポーザブルタイプのインスリン製剤では、1単位刻みでの投与量の調節が限界でした。今回、『ヒューマログ注ミリオペンHD』の発売により、0.5単位刻みでのより細やかな投与量の調節が可能になったことで、糖尿病患者それぞれにより適したインスリン必要量による血糖コントロールを実現し、患者のより豊かな人生のために貢献できることを期待しています」と、日本イーライリリーの糖尿病・成長ホルモン事業本部長であるブラウン エイドリアン S氏は述べている。販売名 | ヒューマログ注ミリオペンHD |
一般名 | インスリン リスプロ(遺伝子組換え) |
剤形 | 形態:キット製剤 注入器の最小設定単位:0.5単位 規格:1キット(3mL)中 インスリン リスプロ(遺伝子組換え)300単位 |
薬価 | 1,470円 |
承認日 | 2018年1月29日 |
薬価収載日 | 2018年6月15日 |
発売日 | 2018年7月2日 |
製造販売元 | 日本イーライリリー株式会社 |
[Terahata / 日本医療・健康情報研究所]