Soliqua:インスリン グラルギンとリキシセナチドの配合剤 インスリンとGLP-1受容体作動薬を配合

 サノフィは、インスリン グラルギン(基礎インスリン)とリキシセナチド(GLP-1受容体作動薬)の配合剤である「Soliqua」について、米国で発売し、欧州では承認を取得したと発表した。
サノフィの「Soliqua100/33」、米国で発売
 サノフィは、「Soliqua100/33」(インスリン グラルギン100単位/mL・リキシセナチド33μg/mL配合注射剤)について、米国で処方箋医薬品として薬局で購入可能となったと1月4日に発表した。

 「Soliqua100/33」は、1日1回投与するインスリン グラルギン100単位/mL(基礎インスリン)とリキシセナチド(GLP-1受容体作動薬)の用量調節が可能な固定比率配合剤で、血糖コントロールが不十分な成人2型糖尿病患者の治療に用いられる。「Soliqua100/33」は、2016年11月に米国食品医薬品局(FDA)より承認を取得。

 添付文書に記載された臨床試験では、投与開始30週後のHbA1cの低下度で評価を行ったところ、「Soliqua100/33」の1日1回投与により、基礎インスリン製剤であるランタスに比べ統計学的に有意に優れる効果(p<0.0001)が認められた。高頻度に報告された副作用は、低血糖、悪心、鼻づまり・鼻汁、咽頭痛、下痢、上気道感染、頭痛だった。

 「Soliqua100/33」は、プレフィルド「SoloSTARペン」として発売される。このペンでインスリン必要量に合わせて15~60単位投与でき、治療開始の用量は、2段階としている。

 グランバーガー糖尿病研究所のジョージ・グランバーガー所長は、「医療従事者は、糖尿病治療に幅広い治療薬を必要としています。特に基礎インスリンの開始後も十分な血糖コントロールが達成できない多くの患者さんにとって、治療選択肢が多くあることはきわめて重要です。この配合剤は、基礎インスリンまたはリキシセナチドの単独療法でコントロールできない多くの患者さんにとって新たな治療選択肢となります」と述べている。
欧州委員会、「Suliqua」を成人2型糖尿病患者の治療薬として承認
 サノフィは1月17日、欧州委員会(EC)が欧州における「Suliqua」の販売を承認したと発表した。

 「Suliqua」は、メトホルミン単独療法、メトホルミンと他の経口糖尿病薬1剤の併用療法または基礎インスリンとの併用療法で血糖コントロールが不十分な患者に対して、メトホルミンと併用する薬剤として承認された。

 欧州でのサノフィの承認は、LixiLan-OとLixiLan-Lという2件の第3相臨床試験のデータにもとづくもの。試験には、世界各地で合計1,900例を越える成人2型糖尿病患者が参加し、LixiLan-Oでは経口糖尿病薬、LixiLan-Lでは基礎インスリン療法で十分な血糖コントロールが得られない患者さんに対して「Suliqua」を投与し、有効性と安全性を検討した。

 いずれの試験でも「Suliqua」は高いHbA1c低下効果を示し、LixiLan-Oではリキシセナチド(-0.8%, p<0.0001)およびインスリン グラルギン100単位/mL(-0.3%, p<0.0001)よ り有意に優れ 、LixiLan-L試験では インスリン グラルギン100単位/mL(-0.5%, p<0.0001)より有意に優れるとの結果が得られた。

 欧州で「Suliqua」は、用量範囲と配合比の異なる2種類のプレフィルド「SoloSTARペン」として発売され、個々の市場と患者のインスリン必要量に対応した用量選択が行える。「10-40SoloSTARプレフィルドペン」は、インスリン グラルギン100単位/mL 10~40単位とリキシセナチド5~20μgを投与する際に用いられる。「30-60 SoloSTARプレフィルドペン」は、インスリン グラルギン100単位/mL30~60単位とリキシセナチド10~20μgを投与する際に用いられる。

 スペイン・バレンシア大学病院の内分泌・栄養学専門医で、バレンシア大学医学部内科准教授のJavier Ampudia Blasco博士は、「経口糖尿病薬または基礎インスリンでは十分な効果が認められない場合、低血糖のリスクを上げたり体重増加を招くことなく血糖コントロールを行うことが重要となります。このインスリンとGLP-1受容体作動薬の配合剤の簡便な1日1回投与により、これら成分をそれぞれ投与する場合に比べ、複雑な糖尿病管理の負担が軽減し、2型糖尿病における有効性が向上すると考えられます。Suliquaの用量調節は、空腹時血糖値のみにもとづいて行えるため、使いやすい製剤です」と述べている。

 欧州での「Suliqua」の販売承認は、2016年11月の欧州医薬品庁(EMA)の医薬品評価委員会(CHMP)による肯定的見解を受けたもので、欧州連合(EU)の加盟国である28ヵ国のほか、アイスランド、リヒテンシュタインとノルウェーで適用される。

サノフィ
[Terahata]

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編集部注:
  • 海外での研究を扱ったニュース記事には、国内での承認内容とは異なる薬剤の成績が含まれています。
  • 2012年4月からヘモグロビンA1c(HbA1c)は以前の「JDS値」に0.4を足した「NGSP値」で表わすようになりました。過去の記事は、この変更に未対応の部分があります。ご留意ください。
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