初のSGLT2阻害薬「ダパグリフロジン」が米国で承認

 米国食品医薬品局(FDA)は、SGLT2阻害薬「ダパグリフロジン」(米国での商品名はFarxiga)の承認を1月8日に発表した。適応は成人2型糖尿病に対する食事および運動療法との併用による血糖コントロールの改善。

 ダパグリフロジンは、世界ではじめて2型糖尿病治療薬として承認を取得したSGLT2阻害薬(ナトリウム・グルコース共輸送体2阻害薬)。すでに欧州やオーストラリアなど38ヵ国で、食事療法・運動療法に加えた治療薬として承認されている。

 SGLT2阻害薬は、日本ではダパグリフロジンを含む6剤が承認申請中だ。最大の特徴は、血液中の過剰な糖を尿中に積極的に排出させることで血糖値を下げるというもの。腎臓からの糖の再吸収を阻害するだけなので、血糖値が下がりすぎる低血糖の心配が少ないというメリットがある。さらに、体内の糖が減少するので、体重減少の効果なども期待されている。

 高血糖にともなう尿糖は、これまで糖尿病の悪化を示す指標のひとつだった。一般的には血糖値が160~180mg/dLを超えると尿糖が出るようになるが、今回の新薬は、血糖がもっと低いうちから薬で再吸収を抑え、尿糖として排出してしまおうという、新しい発想で開発された薬だ。

 腎臓には、糖を再吸収する輸送体としてSGLT1とSGLT2がある。新薬は、このうちSGLT2の働きを阻害することで、糖の再吸収を防ぎ、そのまま尿として出すように作用する。

 今回の米国でのダパグリフロジンの承認にあたっては、2型糖尿病患者9,400例以上を含む16件の臨床試験で、単独使用あるいは他の糖尿病治療薬との併用により、HbA1cの改善など有効性と安全性が確認された。

 SGLT2阻害薬の特徴的な有害事象は脱水で、それに伴い低血圧によるふらつきや失神、あるいは腎機能低下が生じる可能性がある。また、尿糖の増加にともない尿路感染や性器感染症が起こる可能性があるが、実際に尿路感染のため治療を中止した患者は少なかったという。

 また、1型糖尿病患者、中等度以上の腎障害合併患者、透析患者への使用はできない。心臓血管への影響、肝障害、膀胱がんを発症する危険性を確かめるために、1万7,000人以上の患者が参加するDECLARE試験が進行中だ。

AstraZeneca and Bristol-Myers Squibb announce US FDA approval of FARXIGA (dapagliflozin)(アストラゼネカ 2014年1月8日)

[dm-rg.net]

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編集部注:
  • 海外での研究を扱ったニュース記事には、国内での承認内容とは異なる薬剤の成績が含まれています。
  • 2012年4月からヘモグロビンA1c(HbA1c)は以前の「JDS値」に0.4を足した「NGSP値」で表わすようになりました。過去の記事は、この変更に未対応の部分があります。ご留意ください。
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