新規の超速効型インスリン「フィアスプ注」発売 血糖降下作用の発現がより速い

 ノボ ノルディスク ファーマは、新規の超速効型インスリンアナログ製剤「フィアスプ注 フレックスタッチ」「フィアスプ注 ペンフィル」「フィアスプ注100単位/mL」(一般名:インスリン アスパルト(遺伝子組換え))を、2月7日に発売した。効能・効果は「インスリン療法が適応となる糖尿病」。
「フィアスプ注」の血糖降下作用の発現は「ノボラピッド注」より速い
 「フィアスプ注」は、インスリン アスパルトを有効成分とした新しい製剤。添加剤であるニコチン酸アミドにより、皮下投与後初期のインスリン アスパルトの血中への吸収が速く、血糖降下作用の発現が「ノボラピッド注」より速い。

 日本での承認は、2つの国際共同第3相試験「onsetTM7」(小児1型糖尿病患者対象)および「onsetTM8」(成人1型糖尿病患者対象)の成績にもとづいている。

 これらの臨床試験で、持効型溶解インスリン製剤(インスリン デグルデク)との併用(Basal-Bolus療法)により、「フィアスプ注」の有効性(血糖コントロールの改善)および安全性が検討された。

 その結果、「フィアスプ注」は、はじめて初回の承認時に小児への用法・用量を有し、成人・小児患者ともに、Basal-Bolus療法において食事開始時に投与する製剤として承認された。また、患者の生活習慣や状態により、必要な場合は食事開始後に投与することができる。

 さらに、「フィアスプ注」100単位/mL(バイアル製剤)は、インスリンポンプを用いた投与や静脈内注射を行うこともできる。
食事の開始前0~2分前または開始後20分に投与
 「onsetTM72」は、Basal-Bolus療法実施中の小児(1~18歳未満)1型糖尿病患者777例(日本人66例を含む)を対象とした26週間試験。盲検下でフィアスプ注またはノボラピッド注を1日3回食前(食事開始前0~2分前)、または非盲検下でフィアスプ注を1日3回食後(食事開始後20分)に皮下投与し、投与量は食前もしくは就寝前の自己血糖測定値またはカーボカウントにもとづいて調節した。また、基礎インスリンとしてインスリン デグルデクを1日1回皮下投与した。

 主要評価項目であるHbA1cのベースラインから26週の変化量について、フィアスプ注の食前投与および食後投与いずれについてもノボラピッド注に対する非劣性が検証された(非劣性マージン:0.4%)。

 全般的な低血糖、有害事象およびその他の安全性評価項目に群間で明らかな違いは認められなかった。

 「onsetTM83」は、Basal-Bolus療法実施中の成人1型糖尿病患者1,025例(日本人245例を含む)を対象とした26週間試験。盲検下でフィアスプ注またはノボラピッド注を1日3回食前(食事開始前0~2分前)、または非盲検下でフィアスプ注を1日3回食後(食事終了時または食事が20分で終了しない場合は食事開始後20分)に皮下投与し、投与量は食前もしくは就寝前の自己血糖測定値またはカーボカウントにもとづいて調節しました。また、基礎インスリンとしてインスリン デグルデクを1日1回皮下投与した。

超速効型インスリンアナログ製剤「フィアスプ注」 概要

販売名
フィアスプ注 フレックスタッチ (300単位1キット)
フィアスプ注 ペンフィル (300単位1筒)
フィアスプ注100単位/mL (100単位1mLバイアル)
一般名
インスリン アスパルト(遺伝子組換え)
Insulin Aspart (Genetical Recombination)
効能・効果
インスリン療法が適応となる糖尿病
用法・用量
・ フィアスプ注 フレックスタッチ/フィアスプ注 ペンフィル
本剤は持続型インスリン製剤と併用する超速効型インスリンアナログ製剤である。
通常、成人では、初期は1回2~20単位を毎食事開始時に皮下投与するが、必要な場合は食事開始後の投与とすることもできる。投与量は、患者の症状及び検査所見に応じて適宜増減するが、持続型インスリン製剤の投与量を含めた維持量は通常1日4~100単位である。
通常、小児では、毎食事開始時に皮下投与するが、必要な場合は食事開始後の投与とすることもできる。投与量は、患者の症状及び検査所見に応じて適宜増減するが、持続型インスリン製剤の投与量を含めた維持量は通常1日0.5~1.5単位/kgである。

・ フィアスプ注100単位/mL
通常、成人では、初期は1回2~20単位を毎食事開始時に皮下投与するが、必要な場合は食事開始後の投与とすることもできる。また、持続型インスリン製剤と併用することがある。
投与量は、患者の症状及び検査所見に応じて適宜増減するが、持続型インスリン製剤の投与量を含めた維持量は通常1日4~100単位である。
通常、小児では、毎食事開始時に皮下投与するが、必要な場合は食事開始後の投与とすることもできる。また、持続型インスリン製剤と併用することがある。投与量は、患者の症状及び検査所見に応じて適宜増減するが、持続型インスリン製剤の投与量を含めた維持量は通常1日0.5~1.5単位/kgである。
必要に応じポータブルインスリン用輸液ポンプを用いて投与する。また、必要に応じ静脈内注射を行う。
包装
フィアスプ注 フレックスタッチ1筒3mL (100単位/mL):2本
フィアスプ注 ペンフィル1カートリッジ3mL (100単位/mL):2本
フィアスプ注100単位/mL 1バイアル10mL (100単位/mL):1本
承認年月日
2019年9月20日
薬価基準収載日
2019年11月19日
薬価
フィアスプ注 フレックスタッチ (300単位1キット):1,918円
フィアスプ注 ペンフィル (300単位1筒):1,338円
フィアスプ注100単位/mL (100単位1mLバイアル):334円 ※1バイアルあたり、3,340円
発売日
2020年2月7日
製造販売元
ノボ ノルディスク ファーマ株式会社

[Terahata]

関連ニュース

2020年02月07日
新規の超速効型インスリン「フィアスプ注」発売 血糖降下作用の発現がより速い
2020年02月06日
「東京栄養サミット2020」を12月に開催 「栄養不良の二重負荷」も課題に
2020年01月31日
【新型コロナウイルス感染症に備えて】 日本感染症学会・日本環境感染学会が「冷静な対応を」と呼びかけ
2020年01月31日
「オゼンピック」が心血管系リスク低下を適応として米国で承認 経口セマグルチドの「Rybelsus」の心血管系への安全性も確認
2020年01月30日
2型糖尿病治療薬「SGLT2阻害薬」の肝蔵での糖産生に与える影響はインスリン抵抗性の有無で異なる
2020年01月30日
幹細胞からダイレクトリプログラミング法で膵β細胞を作出 1型糖尿病の再生医療の開発を目指す 順天堂大学
2020年01月29日
血管の老化が糖尿病を引き起こす 血管内皮細胞の老化が脂肪細胞のインスリン作用不全を引き起こす
2020年01月24日
厚労省が「日本人の食事摂取基準(2020年版)」を公表 脂質異常症と高齢者のフレイルに対策 よりきめ細かな食事指導が必要に
2020年01月24日
「スーグラ錠」「スージャヌ配合錠」の重⼤な副作⽤にアナフィラキシー 厚労省が添付⽂書の改訂を指⽰
2020年01月22日
インスリンに糖鎖が結合した新しい分子「グリコインスリン」の合成に成功 線維化しない新しいインスリン分子を創製 大阪大

関連コンテンツ

編集部注:
  • 海外での研究を扱ったニュース記事には、国内での承認内容とは異なる薬剤の成績が含まれています。
  • 2012年4月からヘモグロビンA1c(HbA1c)は以前の「JDS値」に0.4を足した「NGSP値」で表わすようになりました。過去の記事は、この変更に未対応の部分があります。ご留意ください。
ページのトップへ戻る トップページへ ▶