リアルタイムCGMで血糖管理が改善し低血糖頻度が低下

2021.06.17
 リアルタイム持続血糖測定(CGM)を利用することでHbA1cが改善し、低血糖による救急受診が減少するというデータが報告された。既にリアルタイムCGMの有用性が確認されている1型糖尿病患者だけでなく、2型糖尿病患者も検討対象に含む研究報告。米国の大手医療保険団体であるカイザーパーマネンテのAndrew J. Karter氏らによる研究の結果であり、詳細は、「Journal of the American Medical Association(JAMA)」に6月2日掲載された。

 この研究は、1型糖尿病患者5,673人と2型糖尿病患者3万6,080人、計4万1,753人を対象とする、日常診療下での後ろ向きコホート研究として実施された。このうち3,806人(平均年齢42.4±19.9歳、女性51%、1型糖尿病91%)が、2014~2019年に新たにリアルタイムCGMの使用を開始していた。一方、3万7,947人(平均年齢63.4±13.4歳、女性49%、1型糖尿病6%)は従来の手法による血糖モニタリングを行っていた。

 ベースライン前の12カ月からベースライン後12カ月の間に生じた、平均HbA1cや低血糖または高血糖による救急部門の受診・入院頻度など10項目の変化を、リアルタイムCGM開始群と非開始群で比較した。その結果、HbA1cはリアルタイムCGM開始群が8.17%から7.76%に低下したのに対し、非開始群は8.28%から8.19%への変化にとどまっていた〔調整後の推定値の差-0.40%(95%信頼区間-0.48~-0.32)、P<0.001〕。

 また低血糖による救急部門の受診や入院は、リアルタイムCGM開始群では5.1%が3.0%に低下し、非開始群では1.9%が2.3%に増加していた〔同-2.7%(-4.4~-1.1)、P=0.001〕。そのほかにも、HbA1cが7%未満を達成した患者の割合〔同9.6%(7.1~12.2)、P<0.001〕、8%未満となった患者の割合〔同13.1%(10.2~16.1)、P<0.001〕、9%を超えた患者の割合〔同-7.1%(-9.5~-4.6)、P<0.001〕にも有意差が認められ、外来受診頻度はリアルタイムCGM開始群の方が有意に少なかった。なお、高血糖および全ての理由による救急部門の受診や入院に関しては、有意な群間差がなかった。

 この結果を基に著者らは、「臨床医の判断によりリアルタイムCGMが開始された糖尿病患者では、血糖管理状態の改善と低血糖頻度の低下が達成されていた」と結論付けている。

 なお、数名の著者が、リアルタイムCGMを供給しているDexcom社との利害関係を明らかにしている。

[HealthDay News 2021年6月3日]

関連情報

Copyright ©2021 HealthDay. All rights reserved.

医薬品・医療機器・検査機器

関連記事

直近1週間のアクセスランキング