ビタミンC、カロテノイド、全粒穀物が糖尿病リスクを下げる

 栄養摂取と糖尿病リスクとの相関を示す論文が2報、「BMJ」7月8日オンライン版に掲載された。ビタミンCやカロテノイド、および全粒穀物の摂取量が多いほど、2型糖尿病のリスクが減少するという。

 1つ目の報告は、英ケンブリッジ大学のJu-Sheng Zheng氏らによるもの。同氏らは、欧州8カ国で行われた栄養とがんリスクの前向きコホート研究のデータを用いて、果物や野菜の摂取量のマーカーとして測定された血漿ビタミンCおよびカロテノイドレベルと、2型糖尿病発症リスクとの関係を検討した。

 年齢、性別、BMI、ウエスト周囲長、喫煙・飲酒・運動習慣、エネルギー摂取量、教育歴、婚姻状況などを調整した多変量解析の結果、血漿ビタミンCレベルが高いほど2型糖尿病を発症するリスクが低いことが明らかになった(標準偏差あたりのハザード比0.82、95%信頼区間0.76~0.89)。カロテノイドレベルについても同様の逆相関が示された(同0.75、0.68〜0.82)。

 果物・野菜の摂取量で五分位に分け、第1五分位群(1日の果物・野菜の摂取量274g)を基準に他の群の2型糖尿病発症リスクを検討すると、第2五分位群(同357g)はハザード比(HR)0.77、第3五分位群(同396g)はHR0.66、第4五分位群(同452g)はHR0.59、第5五分位群(同508g)はHR0.50であり、全て有意に低リスクだった。

 この結果についてZheng氏らは、「果物と野菜の摂取量をわずかに多くするだけで、2型糖尿病の発症を防ぐのに役立つ可能性があることを示唆している」と述べている。

 2つ目の研究は、米ハーバードT. H. チャン公衆衛生大学院のYang Hu氏らによるもの。同氏らは、同国の看護師および医療職者対象の健康調査データを解析し、全粒穀物の摂取量と2型糖尿病発症リスクとの関係を検討した。461万8,796人年の追跡で1万8,629人が2型糖尿病を発症した。

 全粒穀物の摂取量で五分位に分け、糖尿病発症リスク因子(年齢、性別、BMI、喫煙・飲酒・運動習慣、家族歴、人種/民族など)で調整後、全粒穀物摂取量が最も少ない第1五分位群を基準に他の群の2型糖尿病発症リスクを比較。その結果、第2五分位群はHR0.87、第3五分位群はHR0.82、第4五分位群はHR0.73、第5五分位群はHR0.71となり、全て有意に低リスクだった。

 この結果についてHu氏らは、「2型糖尿病発症予防のための健康的な食事の一部として、全粒穀物の摂取を増やすという現在の推奨を支持するものだ」と述べている。

 なお、後者の研究では、数名の著者がバイオ医薬品や栄養関連企業との利益相反(COI)に関する情報を明らかにしている。

[HealthDay News 2020年7月9日]

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[Terahata]
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  • 海外での研究を扱ったニュース記事には、国内での承認内容とは異なる薬剤の成績が含まれています。
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