ストレスが閉経後の2型糖尿病女性の冠動脈イベントを増やす

 閉経後の女性2型糖尿病患者では、ライフイベントによるストレス負荷が高いほど、冠動脈性心疾患(Coronary Heart Disease;CHD)のリスクが上昇することが報告された。ヨーテボリ大学(スウェーデン)のJunmei Miao Jonasson氏らが、米国立衛生研究所(NIH)の「Women's Health Initiative;WHI(女性の健康イニシアチブ)」研究のデータを解析した結果であり、詳細は「Diabetes Care」6月4日オンライン版に掲載された。

 女性は男性に比べて一般的にCHDリスクが低いものの、閉経後はその性差が徐々に縮小し、スクリーニングと予防的介入の必要性が高まる。特にCHDを好発する糖尿病患者では、より注意深い対応が求められるが、未知のリスク因子の存在も想定されている。

 Jonasson氏らは、WHI研究でベースライン時に2型糖尿病と診断されていた閉経後女性5,262人を抽出。人口統計学的因子、抑うつ症状、体組成指標、および生活習慣関連因子をCox比例ハザードモデルで調整し、社会的因子とCHDイベントとの関連を検討した。ストレスの程度はライフイベントの数で判定し、四分位に群分けした。

 平均12.79±6.29年の追跡期間中、672人にCHDイベントが観察された。ライフイベントが最も少ない第1四分位群に比較し第4四分位群のCHDリスクは有意に高く〔ハザード比(HR)1.30、95%信頼区間1.04~1.64〕、第3四分位群も有意なリスク増大が認められ(HR1.27、同1.03~1.56)、ライフイベントが多いほどCHDリスクが上昇するという有意な線形の関連が認められた(傾向性P=0.01)。

 一方、既婚であることや親密な関係のパートナーがいることは、CHDリスクの低下と関連していた(HR0.82、同0.69~0.97)。

 これらの結果を踏まえて著者らは、「閉経後の2型糖尿病女性では、ライフイベントが多くストレスレベルが高いことは、CHDのリスクの高さと関連していた」とまとめ、「過重なストレスは、2型糖尿病女性患者のCHDリスク因子と考えられる」との考察を加えている。

[HealthDay News 2020年6月16日]

関連情報

Copyright ©2020 HealthDay. All rights reserved.
[Terahata]
編集部注:
  • 海外での研究を扱ったニュース記事には、国内での承認内容とは異なる薬剤の成績が含まれています。
  • 2012年4月からヘモグロビンA1c(HbA1c)は以前の「JDS値」に0.4を足した「NGSP値」で表わすようになりました。過去の記事は、この変更に未対応の部分があります。ご留意ください。
ページのトップへ戻る トップページへ ▶