閉経後の肥満+代謝異常で糖尿病リスクが4倍以上に

 閉経後女性では、正常体重で代謝異常を伴う場合と、過体重や肥満だが代謝異常のない場合とで、ともに糖尿病発症リスクが2倍前後に上昇するとの報告が「Menopause」2月24日オンライン版に掲載された。過体重や肥満で代謝異常を伴う場合、そのリスクは4倍以上になるという。

 米クレアモント・カレッジズのAmber R. Cordola氏らは、「女性の健康イニシアチブ(WHI)研究」に登録されている50~79歳の閉経後女性16万1,808人のデータから、心血管疾患や糖尿病の既往がない1万7,043人を、平均15.6±3.4年追跡し、過体重・肥満および代謝異常の存在と2型糖尿病発症リスクの関連を検討した。

 正常体重はBMI18.5~25未満かつウエスト周囲長88cm未満とし、BMIまたはウエスト周囲長のいずれかがこの基準を上回る場合は「過体重・肥満」と判定した。代謝異常に関しては、以下のうち2つ以上が該当する場合に「代謝異常あり」と判定した。トリグリセライド150mg/dL以上、収縮期血圧130mmHg以上または拡張期血圧85mmHg以上または降圧薬を使用中、空腹時血糖値100mg/dL以上または血糖降下薬使用中、HDL-コレステロール50mg/dL未満。

 追跡期間中に2,253人(13.3%)が2型糖尿病を発症した。代謝異常のない正常体重群からの糖尿病発症者数は162人で、これを基準にCox回帰分析により他の群の糖尿病発症リスクを比較すると、正常体重だが代謝異常がある群では102人が発症しハザード比(HR)2.24、過体重・肥満だが代謝異常はない群では624人が発症しHR1.68、過体重・肥満でかつ代謝異常がある群では1,365人が発症しHR4.51となった。

 この結果から、著者らは「糖尿病患者に対する教育モデルの必要性とは別に、糖尿病の予防を主眼とし、減量と心血管代謝危険因子をコントロールすることの重要性を伝える教育の強化が推奨される」と述べている。

 なお、2名の著者が製薬企業との利益相反(COI)に関する情報を明らかにしている。

[HealthDay News 2020年2月28日]

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[Terahata]
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