歯磨きの回数が多いと糖尿病リスクが低下 口腔衛生と糖尿病リスクの関連を調査

歯磨きの回数が多いと糖尿病リスクが低下する
 歯周病があると糖尿病発症リスクが上昇し、歯磨きの頻度が高いほどリスクが低下するという報告が「Diabetologia」3月2日オンライン版に掲載された。

 梨花女子大学(韓国)のYoonkyung Chang氏らは、同国の国民健康保険制度に基づくコホート研究のデータを用いて、口腔衛生と糖尿病リスクの関連を検討した。2003~2006年に登録された51万4,866人から、既に糖尿病と診断されていた人や口腔衛生に関する情報が欠落していた人を除き、18万8,013人を2015年まで追跡した(追跡期間中央値10.0年)。

 ベースライン時の平均年齢は53.3±8.6歳、BMI23.9±2.8、男性57.9%、喫煙者20.5%で、17.5%が歯周病を有していた。対象の44.0%が何らかの理由で歯科を受診しており、25.9%は年1回以上の頻度で専門的な歯科クリーニングを受けていた。また歯磨きの回数は1日1回以下が13.8%、2回が43.6%、3回以上が42.6%だった。対象の1.1%は欠損歯が15歯以上見られた。

 追跡期間中に16.1%が糖尿病を新規発症した。年齢、性別、社会的地位、運動・飲酒・喫煙習慣、BMI、併存疾患などの多因子で調整後、歯周病がある場合の糖尿病発症リスクはHR1.09で有意だった(P<0.001)。また欠損歯がない人に比べ欠損歯が15歯以上ある人は、糖尿病リスクが有意に高かった(HR1.21、P<0.001)。

 反対に、歯磨きの回数が1日に1回以下の人に比較し、2回の人はHR0.97(P=0.040)、3回以上ではHR 0.92(P<0.001)で、いずれも有意なリスク低下が認められた。一方、何らかの理由で歯科を受診したことや、年1回以上の頻度で専門的な歯科クリーニングを受けていたことは、糖尿病発症リスクと関連がなかった(それぞれP=0.553、P=0.464)。

 これらの結果から著者らは「頻繁な歯磨きは糖尿病抑制因子であり、歯周病の存在や欠損歯数が多いことは糖尿病新規発症リスクを増大させる可能性がある」と結論をまとめ、「われわれの研究結果は先行研究と一致しており、一般集団における口腔衛生と糖尿病リスクの関連を縦断的研究で示した新たなエビデンスである」と述べている。

[HealthDay News 2020年3月3日]

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[Terahata]
編集部注:
  • 海外での研究を扱ったニュース記事には、国内での承認内容とは異なる薬剤の成績が含まれています。
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