SGLT2阻害薬で痛風発症率が低下

 SGLT2阻害薬またはGLP-1受容体作動薬が処方されている糖尿病患者の痛風発症率を検討した結果、SGLT2阻害薬で治療されている患者の方が低リスクであるとする報告が、「Annals of Internal Medicine」1月14日オンライン版に掲載された。

 2型糖尿病では高尿酸血症を伴うことが多く、高尿酸血症の長期化は痛風リスクを上昇させる。一方、比較的新しい血糖降下薬であるSGLT2阻害薬は浸透圧利尿に伴う尿酸排泄の増加や体重減少などにより、副次的に尿酸値を低下させることが報告されている。ただし痛風リスクまで低下するか否かは明らかでない。

 米ブリガム・アンド・ウイメンズ病院のMichael Fralick氏とハーバード大学の研究グループは、SGLT2阻害薬と同様に体重減少作用を有するGLP-1受容体作動薬と、SGLT2阻害薬の痛風リスクへの影響を検討した。2013年3月~2017年12月までの医療保険データベースを基に、SGLT2阻害薬またはGLP-1受容体作動薬が新たに処方された患者29万5,907人の背景因子をマッチさせて1対1に割付け、痛風発症率を比較。なお、痛風の既往者または痛風に関連する治療歴のある患者は対象から除外した。

 Cox比例ハザード回帰分析により、SGLT2阻害薬が処方されていた患者の痛風発症率は1,000人年当たり4.9だった。その一方、GLP-1受容体作動薬が処方されていた患者の痛風発症率は1,000人年当たり7.8で2.9ポイントの差があり、SGLT2阻害薬が処方されていた患者において有意にリスクが低かった(ハザード比0.64、95%信頼区間0.57~0.72)。

 この結果について著者らは、「本研究の結論は将来の研究での検証が求められる。仮に追試においても同様の結論が得られた場合、SGLT2阻害薬は糖尿病や代謝性疾患患者の痛風発症を予防するための有用な薬剤となり得る」と述べている。

 なお、2名の著者が、製薬企業との利益相反(COI)に関する情報を明らかにしている。

[HealthDay News 2020年1月13日]

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[Terahata]
編集部注:
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