28ヵ国500万人以上のデータから作成されたCKD発症予測モデル

 5年後のCKD発症リスクを評価する予測モデルが開発された。28ヵ国500万人以上のデータから作成されたもので、C統計量0.8以上の予測能を有する。米国立衛生研究所(NIH)のRobert G. Nelson氏らが米国腎臓学会・腎臓週間(ASN Kidney Week 2019、11月5〜10日、米ワシントン)において発表し、「Journal of the American Medical Association」11月8日オンライン版に論文掲載された。

 研究グループは、1970~2017年に報告された28ヵ国から34件のコホート研究のデータを用いてCKD発症予測モデルを開発した。研究対象者数は合計522万2,711人に及ぶ。なお、CKDの発症はeGFR60mL/分/1.73m2未満で定義した。

 解析対象全体を糖尿病の有無で2群に分けると、糖尿病のない群は444万1,084人(平均年齢54±16歳、女性38%、BMI27±6、eGFR93±17mL/分/1.73m2)で、平均4.2年の追跡期間中に66万856人(14.9%)がCKDを発症。一方、糖尿病のある群は78万1,627人(平均年齢62±11歳、女性13%、BMI32±6、eGFR85±15mL/分/1.73m2)で、平均3.9年の追跡期間中に31万3,646人(40.1%)がCKDを発症した。

 予測モデルにはリスク因子として、年齢、性別、人種・民族、eGFR、心血管疾患や高血圧の既往、喫煙歴、BMI、尿中アルブミンを含め、糖尿病患者の場合はこれにHbA1cと糖尿病用薬の使用状況を加えた。

 開発されたモデルの5年後CKD発症予測能をROC解析で検討すると、糖尿病がない場合のC統計量は0.845、糖尿病がある場合は0.801と、高い予測能が示された。13件の研究集団の69%にあたる9件において予測リスクの傾きは0.80~1.25の範囲内にあった。この予測能は225万3,540人を対象とする別のコホート集団に当てはめて検証した結果からも確認され、18件の研究集団の89%にあたる16件において予測リスクの傾きは0.80~1.25の範囲内にあった。

 著者らは「これらのリスクモデルを導入することでアウトカムを改善可能かどうか判断するには、さらなる研究が必要」と述べている。

 なお、数名の著者が、製薬企業との利益相反(COI)に関する情報を明らかにしている。

[HealthDay News 2019年11月8日]

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[Terahata]

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編集部注:
  • 海外での研究を扱ったニュース記事には、国内での承認内容とは異なる薬剤の成績が含まれています。
  • 2012年4月からヘモグロビンA1c(HbA1c)は以前の「JDS値」に0.4を足した「NGSP値」で表わすようになりました。過去の記事は、この変更に未対応の部分があります。ご留意ください。
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