日本医師会が米ジョスリン糖尿病センターと連携 かかりつけ医向けに「ジョスリン糖尿病研修会」を実施

2019.09.12
 日本医師会(日医)は、糖尿病の研究・診療・教育に関する世界的リーダーとして知られる、ハーバード大学医学部付属機関であるジョスリン糖尿病センターと連携し、かかりつけ医向け糖尿病研修を今年度から実施することを発表した。

糖尿病を専門としないかかりつけ医向け
世界レベルの糖尿病研修

 「ジョスリン糖尿病研修会」は、糖尿病を専門としないかかりつけ医向けに、ジョスリン糖尿病センターが開発した教材をもとに、日本の専門医が参画して、日本向けに作り直したもの。

 プログラムは計2回の研修会で、都道府県ごとに糖尿病を専門としないかかりつけ医が25~30人集まり、自院の症例を持ち寄り、参加者全員で糖尿病診療向上のためのプラン作成と実施・検証を行う。

 自宅や勤務先でのオンライン講義を実施し、実際に集まるのは計2日間とし、多忙な医師でも参加しやすいようにした。すでに、日本の4ヵ所でトライアルが実施されている。

 参加者は、日医が構築・管理している糖尿病レジストリ「日本医師会かかりつけ医糖尿病データベース研究事業(J-DOME)」に症例登録し、診療の向上に向けて役立てる。

 今後は、開催に関心のある地域で、地域の医師会、糖尿病対策推進会議と連携し、参加希望のかかりつけ医に向けて研修を実施していくという。多くの参加者を得て、糖尿病診療の向上と重症化予防につながることを期待している。

ジョスリン糖尿病研修会
・ 糖尿病非専門医の糖尿病診療の向上を目指して、ジョスリン糖尿病センターが開発。日本の糖尿病専門医も開発に参画
・ 25名~の非専門医を対象に計2回開催する。参加施設の看護師も併せて参加可能
・ 自院の症例を提出し、参加者同士で議論しながら、糖尿病診療向上のためのプラン作成と実施・検証を行う
・ 国内外の糖尿病専門医が講師を務める
・ 日本での開催実績はあり、参加者から高い評価を得ている

 国が推進する糖尿病腎症重症化予防は、日本の健康寿命の延伸に向けた大きな課題となっており、1,000万人とされる糖尿病が強く疑われる国民に、初期の段階から最適な治療を行うことは、医療者の重要な役割となっている。

 日医は、都道府県医師会への研修会の周知と協力依頼を行うとと もに、申請にもとづき日医生涯教育の単位を付与する。事務局は日本イーライリリーが担当する。

 日医では「この研修が糖尿病診療の向上と重症化予防につながることを期待している」と述べている。

日本医師会on-line

糖尿病・内分泌プラクティスWeb 糖尿病・内分泌医療の臨床現場をリードする電子ジャーナル

糖尿病関連デジタルデバイスのエビデンスと使い方 糖尿病の各薬剤を処方する時に最低限注意するポイント(経口薬) 血糖推移をみる際のポイント!~薬剤選択にどう生かすか~
妊婦の糖代謝異常(妊娠糖尿病を含む)の診断と治療 糖尿病を有する女性の計画妊娠と妊娠・分娩・授乳期の注意点 下垂体機能低下症、橋本病、バセドウ病を有する女性の妊娠・不妊治療
インスリン・GLP-1受容体作動薬配合注 GIP/GLP-1受容体作動薬(チルゼパチド) CGMデータを活用したインスリン治療の最適化 1型糖尿病のインスリン治療 2型糖尿病のインスリン治療 最新インスリン注入デバイス(インスリンポンプなど)
肥満症治療薬としてのGLP-1受容体作動薬 肥満症患者の心理とスティグマ 肥満2型糖尿病を含めた代謝性疾患 肥満症治療の今後の展開
2型糖尿病の第1選択薬 肥満のある2型糖尿病の経口薬 高齢2型糖尿病の経口薬 心血管疾患のある2型糖尿病の経口薬

医薬品・医療機器・検査機器

糖尿病診療・療養指導で使用される製品を一覧で掲載。情報収集・整理にお役立てください。

一覧はこちら

最新ニュース記事

よく読まれている記事

関連情報・資料