糖尿病の自己管理教育・支援で低血糖のリスクが低下

 糖尿病の自己管理教育と支援によって低血糖リスクが低下するというシステマティックレビューの結果が報告された。米糖尿病教育者協会(AADE)のJacqueline LaManna氏らの研究によるもので、「Diabetes Educator」8月号に掲載された。

 LaManna氏らは、2001~2017年に米国で発表された論文を対象に、システマティックレビューを実施。糖尿病患者への自己管理教育および支援(diabetes self-management education and support;DSMES)を評価し、低血糖の頻度や症状に関して報告しているランダム化比較試験、症例対照研究など、14件の論文を抽出した。

 低血糖の頻度については14件中8件の論文が報告しており、DSMESの好ましい影響が確認され、特にそのうちの2件の論文は低血糖発生頻度の有意な減少を報告していた。また低血糖の症状については5件の論文が報告しており、その全てで低血糖症状の重症化抑制が認められた。

 低血糖リスクの低下に加え、DSMESによって健康的な食生活や医師とのコミュニケーションの改善など、糖尿病管理に好影響を及ぼす中長期的な効果もみられた。さらに、自己効力感の向上、うつ病評価スコアの低下、QOLの改善など心理社会的な好影響、および救急受診回数の減少といった医療経済的な効果も認められた。

 本研究で明らかになったDSMESの効果が糖尿病臨床に与える影響として、著者らは、「低血糖の症状が変化したり、低血糖に気付かずにいることで時間の経過とともにそのリスクが拡大する可能性がある。そのリスクを抑制するためにDSMESが重要なリソースとなる」と考察。結論として、「DSMESは低血糖の頻度と症状を軽減するための重要な介入法であり、将来の低血糖に関する研究においては低血糖関連因子の1つとして含める必要がある」と述べている。

 なお、著者の1人は製薬企業との利益相反(COI)に関する情報を明らかにしている。

[HealthDay News 2019年8月16日]

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