カウンセリングの頻度が高い糖尿病患者ほど心血管イベントが少ない

 糖尿病患者への生活習慣に関するカウンセリングの頻度が高いほど、死亡と心血管イベントが減少するという関連が、中国医学アカデミーのHuabing Zhang氏らの研究により示された。詳細は「Diabetes Care」8月1日オンライン版に掲載された。

 Zhang氏らは、2000~2014年にプライマリケア医で治療を受けた成人糖尿病患者を対象として、生活習慣に関するカウンセリングの頻度と臨床アウトカムとの関係を調べる後ろ向き研究を実施。評価したアウトカムは、心血管イベント(心筋梗塞、脳卒中、狭心症での入院)および全死亡で、それらを組み合わせた複合アウトカムとして検討した。カウンセリングの頻度は電子化されたデータを自然言語処理することで確認した。

 10年間における複合アウトカムの累積発生率は、カウンセリングを月1回以上受けていた患者では33.0%で、カウンセリングを受けた回数が月1回未満の患者では38.1%であり、群間に有意差があった(P=0.0005)。多変量解析により、カウンセリングの頻度が高いほど複合アウトカムの発生率が低いという有意な関係が認められた(ハザード比0.88、P<0.001)。

 以上の結果から、著者らは「より頻繁な生活習慣カウンセリングは、糖尿病患者の心血管イベントおよび死亡の発生率低下と関連している」と結論するとともに、「両者の因果関係を明らかにして、これらの重要なアウトカムに特に強い影響を与える可能性のある生活習慣カウンセリングの特性を明確にするため、さらなる研究が必要だ」と述べている。なお、著者の1人はバイオ医薬品企業との利益相反(COI)に関する情報を明らかにしている。

[HealthDay News 2019年8月6日]

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