血糖コントロール不良で高齢糖尿病患者の認知機能が低下

 高齢の糖尿病患者では、血糖コントロール状況や糖尿病の罹病期間が認知機能障害と関連する可能性があるという研究結果が「Diabetes Care」5月21日オンライン版に掲載された。血糖コントロールが不良であったり、糖尿病の罹病期間が5年以上であったりすると認知機能障害になりやすいことが分かったという。

 米ジョンズ・ホプキンズ大学ブルームバーグ公衆衛生大学院のAndreea M. Rawlings氏らは、アテローム性動脈硬化症リスク(ARIC)研究に参加した男女5,099人(ベースライン時の平均年齢は76歳、女性59%)を対象に、2011~2013年から2016~2017年まで前向きに追跡。高齢糖尿病患者の血糖コントロール状況および糖尿病の罹病期間、血糖コントロールの指標〔HbA1c、血中フルクトサミン、グリコアルブミン(GA)、1,5-アンヒドログルシトール(1,5-AG)〕と軽度認知障害(MCI)および認知症の発症との関連を調べた。

 その結果、糖尿病であること(ハザード比1.14、95%信頼区間1.00~1.31)、糖尿病患者の血糖コントロール不良(同1.31、1.05~1.63)、糖尿病の罹病期間の長さ(5年以上対5年未満;同1.59、1.23~2.07)はそれぞれ認知機能障害の発症と関連することが分かった。また、HbA1c値と認知症の発症との間にはJ字型の関連が認められた。さらに、HbA1c値とは無関係に、GA値と血中フルクトサミン値は認知症の発症と関連し、HbA1c値および血中フルクトサミン値はMCIの発症と関連していた。

 これらの結果を踏まえ、Rawlings氏らは「高齢の糖尿病患者では、血糖コントロールを良好に保つことが認知機能障害の予防に重要であることが分かった」と述べている。

[HealthDay News 2019年6月19日]

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  • 海外での研究を扱ったニュース記事には、国内での承認内容とは異なる薬剤の成績が含まれています。
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