30歳以降に診断される糖尿病は誤診されやすい、英研究

 30歳以降に診断された1型糖尿病患者の臨床的、生物学的な特徴には、小児期から思春期に診断された患者と類似がみられるが、最初の診断では2型糖尿病と誤診されているケースが少なくないことが、英エクセター大学のNicholas J. Thomas氏らの研究で明らかになった。研究の詳細は「Diabetologia」4月10日オンライン版に掲載された。

 この研究は、英国の糖尿病患者のコホート研究(Diabetes Alliance for Research in England;DARE)のデータを用いたもの。30歳以降に糖尿病と診断され、インスリン治療を受けている患者583人を対象に、診断から早期(3年以内)のインスリン治療開始および極度の内因性インスリン分泌欠乏(空腹時以外の血清Cペプチド値200pmol/L未満)と定義した1型糖尿病の有病率と特徴を評価。対象患者のうち30歳以降に2型糖尿病と診断された患者群と、30歳になる前に1型糖尿病と診断されていた別の患者群(220人)と比較検討した。

 その結果、対象患者の21%が1型糖尿病の定義を満たしていた。このうち38%は、糖尿病と診断された時点ではインスリンを投与されておらず、47%は2型糖尿病と自己申告していた。また、診断から1年以内にインスリン治療を開始した患者の85%、3年以内に同治療を開始した患者の47%に極度の内因性インスリン分泌欠乏がみられた。

 さらに、1型糖尿病の臨床的な特徴は、30歳以降に発症した患者と小児期から思春期に発症した患者の間で類似がみられた。しかし、若年発症の1型糖尿病患者に比べて、30歳以降に発症した患者では1型糖尿病の遺伝的リスクスコアがわずかに低く、膵島関連自己抗体の保有率が高く、1型糖尿病と診断されにくかったことが分かった。

 これらの結果を踏まえ、Thomas氏らは「当初の糖尿病の診断にかかわらず、診断から3年以内にインスリン治療を開始した患者は1型糖尿病である可能性が高いことを、医師は認識しておく必要がある」と述べている。

[HealthDay News 2019年5月14日]

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[Terahata]
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