糖尿病アプリの多くは患者教育やサポート機能が不十分

 南洋理工大学(シンガポール)のElaine Lum氏らが「Journal of the American Medical Association(JAMA)」4月16日オンライン版に発表した研究によると、データベースを用いて、糖尿病患者の自己管理支援スマホアプリの機能を評価した結果、ほとんどのアプリはリアルタイムの意志決定支援や状況に応じた患者教育の機能を備えていないことが分かった。糖尿病患者はアプリを使用しても、ケアの質と転帰の改善にはつながらない可能性があるという。

 Lum氏らは2018年12月に、携帯アプリのデータベース「42Matters」を用いて、「糖尿病」「血糖(blood glucoceおよびblood sugar)」のキーワードで検索し、過去17ヵ月以内にメンテナンスされ、ユーザーサポートが1回以上更新されたアプリを抽出。基準を満たした371種類のアプリ(198種類はアンドロイド、173種類はiOS)をダウンロードした上で、糖尿病管理ガイドラインのエビデンスに基づく基準により機能を評価した。なお、アプリは無料のもの、フリーミアム(基本サービスは無料だが、付加的サービスは有料とするもの)や有料のもの全てを対象とした。

 その結果、全てのアプリは血糖値を記録することができた。全体の27.8%には血糖測定のリマインド機能が、28.6%にはHbA1c値を記録する機能が備えられていた。また、メッセージや警告画面の表示、色の変更などで低血糖または高血糖をユーザーに知らせるアラート機能は、低血糖は全体の58.8%に、高血糖は58.4%に備えられていた。

 低血糖または高血糖を知らせるメッセージは、それぞれ全体の37.0%、32.4%に表示され、このうち20.7%、15.3%には警告画面も表示された。さらに、低血糖または高血糖のアラート機能を持つアプリのそれぞれ86.6%、88.9%では、24時間以内に正常範囲外の値を連続して記録した場合に同様のアラートが表示された。

 これらを踏まえて、Lum氏らは「アプリが品質などの要件を満たしているかを認定し、品質を保証する仕組みは、アプリにより糖尿病患者の自己管理を支援するためにも重要なものだ」と述べている。

[HealthDay News 2019年4月17日]

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[Terahata]
編集部注:
  • 海外での研究を扱ったニュース記事には、国内での承認内容とは異なる薬剤の成績が含まれています。
  • 2012年4月からヘモグロビンA1c(HbA1c)は以前の「JDS値」に0.4を足した「NGSP値」で表わすようになりました。過去の記事は、この変更に未対応の部分があります。ご留意ください。
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