米国内分泌学会が高齢糖尿病患者の診療指針を策定

 米国内分泌学会はこのほど、高齢糖尿病患者の診療指針を策定し、米国内分泌学会(ENDO 2019、3月23~26日、米ニューオーリンズ)で発表した。論文は「Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism」3月23日オンライン版に発表された。

 米マウントサイナイ・アイカーン医科大学のDerek LeRoith氏らが作成した指針では、まず、高齢糖尿病患者の診療にあたって、内分泌科医や糖尿病専門医は、プライマリケア医や多職種チーム、患者と協働して個別化した糖尿病の治療目標を立てることが推奨されている。

 また、65歳以上の患者では、治療目標や治療法を決定する際には、まず、患者の全般的な健康状態と価値観を評価することが推奨されている。そのほか、定期的に認知機能検査を実施することや、薬物治療は簡略化すること、認知機能の低下を伴う糖尿病患者では血糖管理目標を個別に調整すべきことが記されている。

 外来で行う薬物治療では低血糖リスクを最小限に抑える工夫をすべきであり、全般的な健康管理と合わせて血糖管理目標を調整する必要があるとされている。さらに、65~85歳の糖尿病患者の降圧目標値は140/90mmHgと設定することが推奨されるが、一部の高リスクな患者群ではより低い降圧目標を考慮する必要もあるとされている。

 ガイドラインの特徴について、LeRoith氏は声明の中で、「このガイドラインでは、臨床医は、現在入手可能なエビデンスと患者の全般的な健康状態、介入によって得られるベネフィットの可能性を検討し、血糖や血圧、コレステロールなどの治療目標を検討する際には患者個人の価値観を考慮に入れることが奨励されている」と述べている。なお、数名の著者はある製薬企業との利益相反(COI)に関する情報を明らかにしている。

[HealthDay News 2019年3月26日]

関連情報

Copyright ©2019 HealthDay. All rights reserved.
[Terahata]

関連ニュース

2019年08月08日
DPP-4阻害薬「スイニー」にLDLコレステロール低下作用 スタチン服用中のハイリスク2型糖尿病患者で
2019年08月08日
FDAが初の経鼻グルカゴン製剤を承認 重症低血糖治療の新たな選択肢
2019年08月02日
糖尿病合併症の検査の実施率に全国で格差 糖尿病腎症の検査の実施率は最高31.6%、最低10.8% 国立国際医療研究センター
2019年08月02日
糖尿病性腎症の予後因子としてタンパク尿の重要性を解明 腎生検にもとづく長期・大規模コホート研究「糖尿病性腎症レジストリー」
2019年08月01日
「SGLT2阻害薬」はケトアシドーシスに注意 「患者への説明も含めた十分な対策が必要」と呼びかけ 日本糖尿病学会
2019年08月01日
血糖自己測定(SMBG)の再評価が始まっている SMBGは糖尿病の管理を向上させる有用なツール
2019年08月01日
SGLT2阻害薬使用で血糖値が正常でも糖尿病性ケトアシドーシスを発症
2019年07月30日
2017年度の生活習慣病の医療費 糖尿病が第1位に レセプト3億8,000万件を分析
2019年07月26日
医師からの共感を経験した2型糖尿病患者の臨床転帰が改善 英研究
2019年07月26日
経口セマグルチドを日本で2型糖尿病治療薬として承認申請 GLP-1アナログの錠剤

関連コンテンツ

編集部注:
  • 海外での研究を扱ったニュース記事には、国内での承認内容とは異なる薬剤の成績が含まれています。
  • 2012年4月からヘモグロビンA1c(HbA1c)は以前の「JDS値」に0.4を足した「NGSP値」で表わすようになりました。過去の記事は、この変更に未対応の部分があります。ご留意ください。
ページのトップへ戻る トップページへ ▶