妊娠糖尿病女性は産後の心血管イベントリスクが高い

 妊娠糖尿病(GDM)の女性は、2型糖尿病の発症の有無にかかわらず、産後に心血管イベントを来すリスクが高い可能性があることが、マウントサイナイ病院(カナダ)のCaroline K. Kramer氏らの研究で示された。詳細は「Diabetologia」3月7日オンライン版に掲載された。

 Kramer氏らは今回、1950年から2018年の間に公表された、GDMとその後の心血管疾患(CVD)との関連を検討した観察研究のシステマティックレビューを実施。計539万591人の女性が参加した9件の研究(計10万1,424件の心血管イベントが発症)を対象にメタ解析を行った。研究では、変量効果モデルを用いて、将来の心血管イベントに対するGDMの予測値を算出した。

 その結果、GDM女性では、GDMのない女性に比べて、その後に心血管イベントを発症するリスクが約2倍であることが分かった(相対リスク1.98)。メタ回帰分析から、こうした関連には、複数の研究における2型糖尿病の発症率は影響しないことも示された。また、2型糖尿病を発症しなかった女性に限定して分析しても、GDM女性における将来の心血管イベントリスクは約1.5倍であった(同1.56)。さらに、GDM女性の心血管イベントリスクは、産後10年間で2.3倍に上っていた。

 これらの結果を踏まえ、Kramer氏らは「GDMと診断された女性は、将来、CVDを発症するリスクが高いと考えるべきだ。GDMの診断は、リスク因子を早期に改善し、死亡につながる疾患を予防する好機と捉える必要がある」と述べている。なお、2人の著者はある製薬企業との利益相反(COI)に関する情報を開示している。

[HealthDay News 2019年3月8日]

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[Terahata]
編集部注:
  • 海外での研究を扱ったニュース記事には、国内での承認内容とは異なる薬剤の成績が含まれています。
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