遺伝的リスクスコア改訂版が1型糖尿病の病型分類に有用

英エクセター大学の研究チームが開発

 英エクセター大学のSeth A. Sharp氏らは、1型糖尿病の遺伝的リスクスコアの改訂版を開発し、成人期に発症する糖尿病の病型分類と新生児スクリーニングの改善にきわめて有用であると、「Diabetes Care」2月号に発表した。

 これまでに開発された1型糖尿病の遺伝的リスクスコアには、非HLA遺伝子座、特にHLAリスク遺伝子座に関する情報は全て組み込まれていなかった。Sharp氏らは今回、1型糖尿病遺伝学コンソーシアム(Type 1 Diabetes Genetics Consortium)から入手し得た患者6,481人および対照群とした9,247人を対象に、HLA領域と全ゲノムの両者で1型糖尿病に関連する遺伝子変異について分析した。

 研究では、遺伝子変異間の交互作用をモデル化し、強く関連するHLAハロタイプを特徴付け、オッズ比を算出して遺伝的リスクスコアの改訂版を開発した。次に、英国バイオバンクのデータを用いて、改訂した遺伝的リスクスコアの新生児スクリーニングと糖尿病の病型分類における妥当性を検証した。

 分析の結果、改訂した遺伝的リスクスコアには67個の一塩基多型(SNP)が用いられており、HLA DR-DQハプロタイプの18種類の組み合わせ間における交互作用を説明していることが分かった。また、この改訂版は、1型糖尿病患者の病型分類に優れており〔曲線下面積(AUC)0.92〕、特に早期発症の1型糖尿病の分類に有用であることも明らかになった(同0.96)。

 さらに、改訂した遺伝的リスクスコアは、新生児スクリーニングのシミュレーションにおいて、HLA遺伝子型の判別単独に比べて予測能は約2倍であり、一般集団における1型糖尿病の予測では、現行の遺伝的リスクスコアより50%優れていた。

 以上の結果から、Sharp氏らは「開発した遺伝的リスクスコアの改訂版は、成人発症の1型糖尿病の病型分類や新生児スクリーニングの改善に有用であることが分かった。SNPジェノタイピングの費用対効果を考慮すると、この手法は1型糖尿病の臨床や研究分野に大きな可能性を秘めている」と述べている。

[HealthDay News 2019年1月25日]

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[Terahata]
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