血糖コントロール不良で1型糖尿病患者の骨折リスク上昇か

英国のコホート内症例対照研究

 血糖コントロール不良は、1型糖尿病患者では脆弱性骨折リスクの上昇と関連するが、2型糖尿病患者では骨折への影響はみられないとする研究結果が、「Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism」1月16日オンライン版に掲載された。

 バーゼル大学病院(スイス)のJanina Vavanikunnel氏らは、英国の大規模な診療データ(Clinical Practice Research Datalink;CPRD)を用いて、血糖コントロール状況と脆弱性骨折リスクとの関連を調べるコホート内症例対照研究を実施した。対象は、1995~2015年に新たに1型糖尿病または2型糖尿病と診断され、診断後に脆弱性骨折を来した患者(それぞれ3,329人および4万4,275人)。年齢と性、一般診療、骨折した日付、糖尿病のタイプと罹病期間を症例群とマッチさせた骨折のない患者を対照群とした。

 糖尿病の発症から骨折した日までの期間の中央値は、1型糖尿病患者群と2型糖尿病患者群のいずれも4.5年であった。解析の結果、1型糖尿病患者では、平均HbA1c値が7.0%以下の患者群と比べて、HbA1c値が8.0%を超える患者群では脆弱性骨折リスクが増加したことが分かった(調整オッズ比は1.39)。一方、2型糖尿病患者ではこうした関連はみられなかった。

 また、2型糖尿病患者では、血糖コントロール状況とは関係なく、rosiglitazone(ロシグリタゾン;国内未承認)およびピオグリタゾンを服用中の患者で骨折リスクは増加した。

 以上の結果を踏まえて、Vavanikunnel氏らは「今回の研究結果から、血糖コントロールが非椎体性の脆弱性骨折リスクに及ぼす影響は、1型糖尿病患者と2型糖尿病患者では異なることが分かった」と結論づけている。その上で、「糖尿病発症から早期のインスリン抵抗性による保護効果が影響した可能性がある」と考察している。

[HealthDay News 2019年1月22日]

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[Terahata]
編集部注:
  • 海外での研究を扱ったニュース記事には、国内での承認内容とは異なる薬剤の成績が含まれています。
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