長時間労働が血糖コントロール不良と関連か 日本人の若年男性2型糖尿病患者を対象に分析

 若年男性の2型糖尿病患者では、週60時間を超える長時間労働と朝食を抜いたり、夜遅い時間帯に夕食を取ったりする不健康な食習慣は、血糖コントロール不良をもたらす可能性があることが、金沢城北病院(石川県)内科の莇也寸志氏らの研究グループの調査で分かった。一方、こうした関連は女性ではみられないことも明らかになった。詳細は「Journal of Diabetes Investigation」1月号に掲載された。

 研究グループは今回、2011~2013年に96カ所の病院や診療所に通院する20~40歳の外来2型糖尿病患者782人のうち、仕事に就いていない人や学生などを除いた478人(男性352人、女性126人)を対象に、労働条件(労働時間と職種、雇用形態、シフト勤務)と不健康な生活習慣(朝食を抜く、遅い時間帯に夕食を取る)が血糖コントロール状況に及ぼす影響について調べる前向き研究を実施した。

 対象患者を1年後(2013年)のHbA1c値が7.0%未満を達成した血糖コントロール良好群(男性135人、女性44人)とそれ以外の血糖コントロール不良群(各217人、82人)に分けて、HbA1c値に影響する2012年の労働条件および食習慣因子について検討を行った。

 その結果、多変量ロジスティック回帰分析により、男性の勤労者では10年を超える糖尿病の罹病期間(オッズ比2.43)と2012年度のHbA1c値7%超(同8.5)、朝食を抜くと同時に遅い時間帯の夕食を取る習慣(同2.50)、週に60時間以上の労働時間(同2.92)が血糖コントロール不良と関連する因子として挙げられた。

 一方で、女性の勤労者では、2012年度のHbA1c値7%超(同17.96)は男性と同様に血糖コントロール不良と関連したが、長時間労働や不健康な食習慣との関連はみられず、それ以外には経口血糖降下薬の服用(同12.49)とインスリン治療(同11.60)が挙げられた。

 以上の結果を踏まえて、研究グループは「若年男性の2型糖尿病患者では、週60時間を超える長時間労働や朝食を抜く、遅い時間帯に夕食を取るといった食習慣は血糖コントロール不良につながる可能性がある」と結論づけている。また、「血糖値を正常に保つためには、食習慣を改善し、長時間労働を抑制するよう心掛ける必要がある」と述べている。

[HealthDay News 2019年1月9日]

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[Terahata]
編集部注:
  • 海外での研究を扱ったニュース記事には、国内での承認内容とは異なる薬剤の成績が含まれています。
  • 2012年4月からヘモグロビンA1c(HbA1c)は以前の「JDS値」に0.4を足した「NGSP値」で表わすようになりました。過去の記事は、この変更に未対応の部分があります。ご留意ください。
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