2型糖尿病治療のインスリン使用量が世界的に増加 2030年までに20%以上増加と予測

 2型糖尿病患者が必要とするインスリンの使用量は、2018年から2030年にかけて20%以上増加するとの予測が、「The Lancet Diabetes & Endocrinology」11月20日オンライン版に掲載された。

 米スタンフォード大学のSanjay Basu氏らは、国際糖尿病連合(IDF)による糖尿病有病率の予測や14件のコホート研究のデータを用いて、世界221カ国の2型糖尿病による疾病負荷に関するマイクロシミュレーションを開発。世界中で必要とされるインスリン使用量を予測し、その影響について検討した。

 シミュレーションによれば、2型糖尿病の患者数は、2018年の4億560万人から2030年には5億1080万人に増加すると推定された。患者数の増加に伴い、インスリンの使用量は1,000IUバイアルにして年間5億1610万本から6億3370万本に増加すると予測された。

 また、今後インスリンの入手状況が改善されなければ、インスリンを使用する2型糖尿病患者の割合は2030年には7.4%と予測されるが、入手状況が改善し、HbA1c値7%以下を達成するためにインスリンが処方されるようになれば、15.5%に上昇するとみられることも分かった。

 さらに、インスリンの使用によりHbA1c目標値(7%以下)が達成されれば、2030年までに年間33万1,101DALY(障害調整生存年数)が回避できると予測された。新規の経口血糖降下薬を使用すると回避できるDALYは14.9%増えるという。一方、75歳以上の高齢者では、HbA1c目標値を8%に設定すると回避できるDALYは44.2%増加するとみられた。

 以上の結果から、Basu氏は「これらの推計から、現在のインスリンの供給量は予測される必要量に比べてきわめて不十分であることが示唆される」と述べている。

[HealthDay News 2018年11月26日]

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