ADA/EASDが2型糖尿病の高血糖管理に関する推奨を改訂

 米国糖尿病学会(ADA)と欧州糖尿病学会(EASD)による2型糖尿病の高血糖管理に関するコンセンサス文書が改訂され、「Diabetes Care」10月5日オンライン版に掲載された。

 英レスター大学のMelanie J. Davies氏らは、今回の改訂で短期的、長期的に糖尿病の合併症を抑制し、患者のQOL(生活の質)を向上させることが、2型糖尿病患者の血糖管理の目的であることや患者中心の医療の重要性を強調している。

 今回の改訂では、2型糖尿病患者には、さらに生活習慣を是正し、自己管理教育の支援を強化することが盛り込まれた。例えば、肥満を合併した2型糖尿病患者に対しては、生活習慣の是正、薬物治療や肥満手術などによる減量の重要性が強調された。

 また、臨床的に心血管疾患を有する患者に対しては、心血管系へのベネフィットが実証されているSGLT2阻害薬やGLP-1受容体作動薬を第一選択することが推奨された。さらに、慢性腎臓病や心不全、アテローム性動脈硬化疾患を合併した患者にはSGLT2阻害薬を使用することとされた。なお、注射薬としてはインスリンよりもGLP-1受容体作動薬を優先するとされている。

 ADAのWilliam T. Cefalu氏は「今回のEASDとのコンセンサス文書を通じて、このパラダイム・シフトを最も論理的かつ適切な治療法のさらなるステップとして提唱することを誇りに思う」と談話の中で述べている。同氏は「2型糖尿病患者がわれわれ医師に求めているのは、多くの予後因子を考慮しながら、できる限り多くの患者のQOL向上と寿命の延伸を図ることだ」と付け加えている。なお、コンセンサス文書の数名の著者は製薬企業や医療機器メーカーとの利益相反(COI)に関する情報を開示している。

[HealthDay News 2018年10月10日]

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