強化降圧療法で糖尿病患者の心血管イベントリスク減

 成人の糖尿病患者は、収縮期血圧(SBP)の降圧目標を120mmHg未満とする強化降圧療法によって心血管イベントの発生リスクが大きく低下する可能性があることが、米国成人集団のデータをより反映した重み付け解析から明らかになった。詳細は「Journal of the American College of Cardiology」9月11日号に掲載された。

 米ノースカロライナ大学のSeth A. Berkowitz氏らは、成人の糖尿病患者の人口統計学的および臨床上のリスク因子をより明確に反映するため、強化降圧療法の大規模臨床試験であるACCORD BP(Action to Control Cardiovascular Risk in Diabetes BP)試験に参加した糖尿病患者4,507人と2005~2014年の米国民健康栄養調査(NHANES)から1,943人のデータを用いて重み付け解析を行った。この解析法により、大規模臨床試験の結果がどのように米国成人人口に一般化するのかを推定できるという。

 その結果、重み付けしない解析結果に比べて、重み付けした場合には、強化降圧療法は一次エンドポイント(初発の非致死的心筋梗塞および脳卒中、心血管死)の抑制に有意に優れることが分かった(標準治療に対するハザード比および95%信頼区間は、重み付け後では0.67、0.49~0.91、重み付けしない解析では0.88、0.73~1.07)。また、5年以上にわたるデータを用いた解析の結果、1人の心血管イベントを抑制するための治療必要数(NNT)は34人、害必要数(NNH)は55人であった。

 以上の結果を踏まえ、Berkowitz氏らは「米国の成人糖尿患者の特性をより反映した解析の結果、成人糖尿病患者における強化降圧療法は心血管イベントリスクの有意な低減と関連する可能性が示された。ただ、データは心血管リスクが比較的低い一部の人種や民族に限られていた点に留意する必要がある」と結論づけている。

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[Terahata]
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