HbA1cの変動は2型糖尿病患者の全死亡の予測因子 [HealthDay News]

 2型糖尿病患者において、HbA1cの変動は平均HbA1c値に比べて全死亡の強力かつ独立した予測因子である可能性のあることが、「Diabetes, Obesity and Metabolism」8月号に掲載の論文で示唆された。

 ミラノ大学(イタリア)のEmanuela Orsi氏らは、イタリアの腎不全および心血管イベントに関する多施設調査のデータを用い、HbA1cと全死因死亡との関連を検討した。対象は、同国19カ所の糖尿病専門施設で2006~2008年に登録された2型糖尿病患者1万5,733人のうち、登録前の2年間にHbA1cを3~5回測定した9施設からの患者8,290人。個々の患者のHbA1cについて平均値のほか、HbA1c変動の指標として標準偏差、変動係数および標準偏差をHbA1cの記録回数で補正した値(HbA1c-AdjSD)を評価した。

 その結果、HbA1cの変動は平均HbA1c値の四分位数に応じて大きくなり、その逆もまた同様の関係が認められた。平均HbA1c値とHbA1c変動はともに全死亡率と関連したが、平均HbA1c値と全死亡率の関連は、HbA1cの標準偏差や変動係数、HbA1c-AdjSDとの関連よりも弱く、交絡因子やHbA1c変動指標で調整すると関連性は消失することが分かった。また、平均HbA1c値、標準偏差、変動係数、HbA1c-AdjSDの四分位数と全死亡率の増加には関連が認められたが、交絡因子やその他の指標で調整後も関連性が残ったのはHbA1c変動のみであった。

 さらに、交絡因子など全てを調整したモデルでは、平均HbA1c値が中央値未満か否かとはかかわりなく、HbA1cの標準偏差が中央値未満の場合に死亡リスクは低く、標準偏差が中央値以上の場合に死亡リスクは高くなることが明らかになった。

 以上の結果から、著者らは「HbA1cの変動は2型糖尿病患者における全死亡の強力かつ独立した予測因子であり、死亡の予測においてHbA1c平均値よりも強力だと考えられる」と結論づけている。

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[Terahata]
編集部注:
  • 海外での研究を扱ったニュース記事には、国内での承認内容とは異なる薬剤の成績が含まれています。
  • 2012年4月からヘモグロビンA1c(HbA1c)は以前の「JDS値」に0.4を足した「NGSP値」で表わすようになりました。過去の記事は、この変更に未対応の部分があります。ご留意ください。
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