WHOが糖尿病治療の新指針を公表 [HealthDay News]

医療資源が不足する地域での適用を考慮

 世界保健機関(WHO)は糖尿病治療に関する指針をまとめ、「Annals of Internal Medicine」9月4日オンライン版に発表した。指針では、2型糖尿病治療の強化と1型糖尿病および2型糖尿病の治療におけるインスリン製剤の選択について言及。WHOが果たすべき使命から、医療資源が限られている地域でも適用できるように、2型糖尿病治療ではメトホルミンを第一選択薬とし、インスリン療法においてはヒトインスリン製剤を優先的に使用することを推奨している。

 この指針の趣旨は、2型糖尿病治療の強化と1型糖尿病および2型糖尿病の治療におけるインスリン製剤の選択に大別される。WHOのGojka Roglic氏ら12人の専門家が、2007年1月~2017年3月に公表された論文のシステマティックレビューを実施し、今回の推奨をまとめた。

 具体的な推奨項目は以下の5つ。第一に、メトホルミン単独投与で血糖コントロールが不良あるいはメトホルミンが禁忌の2型糖尿病患者には、スルホニル尿素(SU)薬を使用する。第二に、メトホルミンおよび/またはSU薬で血糖コントロールが不良な場合はヒトインスリン製剤を使用する。第三に、インスリン療法が適さない場合には、DPP-4阻害薬やSGLT-2阻害薬、チアゾリジン系薬を追加する。第四に、成人1型糖尿病患者とインスリン療法が適用とされる成人2型糖尿病患者にはヒトインスリン製剤を使用する。第五に、ヒトインスリン製剤の使用で重症低血糖の頻度が高い場合には持効型インスリンアナログ製剤の使用を検討する。

 これらの推奨項目は、論文中に記されているように、「WHOの指針として医療資源が不足する地域でも適用できるものでなければならないという条件を考慮して策定されたが、高所得国で同様な環境にある患者にも適用できる」と著者らは述べている。このような考え方は、例えば、超速効型インスリンアナログ製剤は1型糖尿病患者の平均HbA1c値をヒトインスリン製剤よりも低下させるが、臨床的には意味がないこと、あるいは、持効型インスリンアナログ製剤は重症低血糖や体重増加のリスクを低下させるが、その差はヒトインスリン製剤との価格差を上回るものではないとの判断を反映している。

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[Terahata]

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