糖尿病発症後も生活習慣改善で心血管リスクが低減 [HealthDay News]

糖尿病発症後も生活習慣改善で心血管リスクが低減

 2型糖尿病を発症した後でも、健康的な生活習慣を遵守すると心血管疾患(CVD)の発症や死亡のリスクを大きく低減できる可能性のあることが、「Journal of the American College of Cardiology」6月26日号に掲載の論文で報告された。

 2型糖尿病の予防や発症後の血糖コントロールに生活習慣が関係していることは明らかだが、糖尿病発症後の心血管イベントリスクの低減に生活習慣の改善が有効とするデータは意外に少ない。米ハーバード大学のGang Liu氏らは、Nurses' Health StudyおよびHealth Professionals Follow-up Studyの参加者のうち、追跡期間中に2型糖尿病と診断された計1万1,527人(それぞれ女性看護師8,970人と男性医療従事者2,557人)を対象に、健康的な生活習慣因子とCVDの発症および死亡のリスクとの関連を検討した。健康的な生活習慣因子には、質の高い食生活、喫煙習慣がないこと、週150分以上の中強度~高強度の身体活動および適量の飲酒が含まれた。

 平均13.3年の追跡期間中に、2,311件のCVDイベントが発生し、858人がCVDにより死亡した。多変量解析の結果、健康的な生活習慣を一つも遵守しなかった群に比べて、3つ以上遵守した群では、全CVDリスクは52%、冠動脈疾患(CHD)リスクは47%、脳卒中リスクは67%、CVDによる死亡リスクは68%低下していることが分かった(いずれも傾向のP<0.001)。さらに、糖尿病前症状態から糖尿病診断後にかけてこれらの生活習慣が改善すると、CVDリスクは有意に低下することも明らかになった。例えば、健康的な生活習慣因子が一つ増えるごとに、全CVDリスクは14%、CHDリスクは12%、脳卒中リスクは21%、CVDによる死亡リスクは27%低下していた(いずれもP<0.001)。

 以上の結果から、Liu氏らは「成人の2型糖尿病患者では健康的な生活習慣を守ることでCVDの発症や死亡のリスクが大幅に低下することが分かった。今回の結果は、2型糖尿病患者は生活習慣を改善することで、その後の心血管合併症リスクの低減という大きなベネフィットが得られることを裏づけるものだ」と結論づけている。

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[dm-rg.net]

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