1型糖尿病患者の心理的負担を軽減する介入法とは? 感情重視または教育/行動介入をRCTで検証 [HealthDay News]

1型糖尿病患者の心理的負担を軽減する介入法とは? 感情重視または教育/行動介入をRCTで検証

 HbA1c値が高く、糖尿病による苦痛が大きい1型糖尿病患者では、感情を重視した介入と教育および行動介入はいずれも心理的負担の軽減に有用な可能性のあることが、「Diabetes Care」7月5日オンライン版に掲載の論文で報告された。

 米カリフォルニア大学のLawrence Fisher氏らは、HbA1c値が高く、糖尿病による心理的負担が大きいと感じている成人の1型糖尿病患者301人を対象に、2つの介入法の有効性を比較検討するランダム化比較試験を実施した。

 研究では、対象患者を、感情を重視した介入(OnTrack)を受ける群または教育や行動介入(KnowIt)を受ける群にランダムに割り付けて9カ月間追跡。糖尿病による苦痛の程度を評価し、HbA1c値を測定して比較検討した。なお、両群ともに、対象患者にはワークショップ(1日間)に加えて3カ月にわたり4回のオンラインミーティングに参加してもらった。

 その結果、両群ともに糖尿病による苦痛の程度は著しく軽減し、78.4%の患者で臨床的に意味のある最小の差以上の改善が認められた。苦痛の緩和の程度には両群間で有意な差はみられなかったが、調整変数分析の結果、「認知や感情を制御するスキルがもともと低い」「ベースライン時の心理的負担が大きい」「糖尿病の知識が豊富」といった患者では、教育や行動介入よりも感情を重視した介入の方が苦痛はより軽減していた。

 さらに、HbA1c値は両群ともに有意だが適度な低下が認められた。糖尿病による苦痛の軽減は、わずかながらHbA1c値の低下につながる可能性も示された。

 以上の結果を踏まえて、Fisher氏らは「1型糖尿病患者の心理的負担を軽減し、血糖コントロールの改善を目的に介入する際には、感情や知識、認知それぞれのスキルを向上させる方法を組み合わせて個別化した治療を行うことが重要になるだろう」と述べている。

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[dm-rg.net]
編集部注:
  • 海外での研究を扱ったニュース記事には、国内での承認内容とは異なる薬剤の成績が含まれています。
  • 2012年4月からヘモグロビンA1c(HbA1c)は以前の「JDS値」に0.4を足した「NGSP値」で表わすようになりました。過去の記事は、この変更に未対応の部分があります。ご留意ください。
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