米国で糖尿病ケトアシドーシスによる入院が増加 全米入院患者サンプルデータを解析 [HealthDay News]

米国で糖尿病ケトアシドーシスによる入院が増加 全米入院患者サンプルデータを解析

 米国では、2003年から2014年にかけて糖尿病ケトアシドーシス(DKA)による入院件数が増加し、DKA関連の医療費が増大していることが、「Diabetes Care」5月17日オンライン版に掲載の論文で報告された。

 米アルベルト・アインシュタイン医学校のDimpi Desai氏らは、全米入院患者サンプル(National Inpatient Sample)データベースから2003~2014年に退院時の主診断がDKAであった全ての入院患者のデータを抽出し、DKAによる入院件数とこれに関連する医療費などについて調べた。

 研究期間中のDKAによる初回入院は176万101件で、この患者集団における院内死亡率は0.4%(7,031件)であった。主診断をDKAとする退院件数は、2003年の11万8,808件から2014年には18万8,965件へと有意に増加した(P<0.001)。一方で、平均入院日数は3.64日から3.24日へと有意に短縮していた(P<0.01)。

 また、研究期間中の入院1件当たりの平均費用は、2003年の1万8,987ドル(約209万円)から2014年には2万6,566ドル(約290万円)へと有意に増加し、DKAにかかる費用の総額も22億ドル(約2300億円)から51億ドル(約5600億円)へと膨れあがっていた。一方で、死亡率に関しては、研究期間中に0.51%から0.3%へと有意な低下がみられたという。

 以上の結果を踏まえて、Desai氏らは「今回の解析でDKAによる入院件数は増加したが、死亡率は有意に低下したことから、DKAの早期診断と入院治療の質は向上していることが読み取れる。また、入院日数が短縮したにもかかわらず、費用は増大しており、DKA患者の入院治療には価値に基づく医療(value-based care;エビデンスと患者の価値観を尊重したケア)が重要であることを示している」と結論づけている。

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[dm-rg.net]

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編集部注:
  • 海外での研究を扱ったニュース記事には、国内での承認内容とは異なる薬剤の成績が含まれています。
  • 2012年4月からヘモグロビンA1c(HbA1c)は以前の「JDS値」に0.4を足した「NGSP値」で表わすようになりました。過去の記事は、この変更に未対応の部分があります。ご留意ください。
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