インスリンポンプ「ミニメド 640G」を発売 低血糖を予測しインスリン注入を中断し、回復後に自動再開する機能を搭載 日本メドトロニック

 日本メドトロニックは、低血糖問題に新しい選択肢をもたらす次世代インスリンポンプ「ミニメド640G システム」の薬事承認を2018年2月19日に取得し、2018年3月26日より販売を開始した。
「スマートガードテクノロジー」が低血糖管理の新たな選択肢に
 「ミニメド640Gシステム」(販売名:メドトロニック ミニメド 600 シリーズ、承認番号:22500BZX00369000)は、メドトロニックの独自技術である「スマートガードテクノロジー」を搭載し、低血糖予防に向けた新しい技術を通じて、血糖コントロールを改善するよう設計されている。

 「ミニメド 640Gシステム」は、エンライトセンサ1によって持続的にグルコース変動をモニタリングし、グルコース値が下限値に達する、または近づくと予測されると自動的にインスリン注入を中断し、グルコース値の回復が確認されるとインスリン注入を再開する日本初のシステムだ。

 低グルコースや高グルコースに至る前に警告(音やバイブレーション)を発信する機能も備えている。また、次に行う操作をナビゲートするユーザインターフェースやフルカラー画面、防水機能などを備え、患者の糖尿病管理の利便性を高めている。

 東京慈恵会医科大学糖尿病・代謝・内分泌内科の西村理明准教授は「糖尿病管理における大きな課題はインスリン治療により生じてしまう低血糖の回避と、その低血糖からの回復時にリバウンドで起こる高血糖です。しかし、今回の機器の登場は、その様相に変化がもたらされるという意味で、糖尿病デバイス治療におけるひとつの新しい流れとなるでしょう」と述べている。

 西村氏は、「ミニメド 640Gシステム」を車の自動ブレーキ機能にたとえて説明している。同システムは、センサで測定したグルコース値が下限値に達する前にインスリン注入を中断することにより、重症低血糖を回避することができるようになる。さらにこの新たな機能は、グルコース値が回復するとインスリン注入を再開するため、高血糖を回避することも期待できるという。
グルコース測定器とワイヤレス接続が可能
 日本において、推定100万人以上の糖尿病患者がインスリン治療を行っている。インスリンは血糖コントロールに有用な治療薬だが、副作用としての低血糖に注意が必要となる。高血糖、または低血糖になり過ぎないよう管理することは、糖尿病患者にとって極めて困難だ。重症低血糖の場合、意識喪失やけいれんが生じ、重篤の場合は死に至る可能性もある。

 「スマートガードテクノロジー」は、患者ごとの症状に合わせて複数の下限値を設定することができ、糖尿病患者を低血糖から守ることを目指して設計された日本初の技術。これにより、ミニメド640Gシステムは、同社の以前のモデルに比べて、糖尿病管理における自動化がより強化された。

 さらに、このシステムは、PHCの自己検査用グルコース測定器「コントアネクスト Link 2.4」とワイヤレス接続が可能だ。精確性の高い血糖測定結果をインスリンポンプに送信することができ、ボーラスウィザードやセンサの較正の際、患者の手入力によるミスを防ぎ、入力の手間を軽減する。

 「ミニメド 640Gシステム」は、ヨーロッパ、オーストラリア、ラテンアメリカ地域などの諸外国ではすでに発売され、インスリンポンプによる治療を必要とする多くの患者によって使用されている。

日本メドトロニック
[Terahata]

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編集部注:
  • 海外での研究を扱ったニュース記事には、国内での承認内容とは異なる薬剤の成績が含まれています。
  • 2012年4月からヘモグロビンA1c(HbA1c)は以前の「JDS値」に0.4を足した「NGSP値」で表わすようになりました。過去の記事は、この変更に未対応の部分があります。ご留意ください。
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