インスリン経鼻投与、短期投与の安全性に問題なし 長期的な安全性については要検討 [HealthDay News]

インスリン経鼻投与、短期投与の安全性に問題なし 長期的な安全性については要検討

 ヒトインスリンの鼻腔内への短期投与の安全性に懸念すべき問題はみられないとするレビュー論文が「Diabetes, Obesity and Metabolism」3月6日オンライン版に掲載された。

 テュービンゲン大学(ドイツ)のVera Schmid氏らは、ヒトインスリンの経鼻投与を用いた臨床研究に関する論文についてシステマティックレビューを行った。

 その結果、インスリン経鼻投与の短期投与に関する研究論文が38件(研究参加者は計1,092人)、投与期間が21日~9.7年と長期にわたる研究論文が18件(同832人)抽出された。これらの論文を解析したところ、症候性の低血糖あるいは重度の有害事象が発現した症例は確認されなかった。

 経鼻インスリンとプラセボのスプレーのいずれも投与後には鼻内に一過性の局所的な副作用が高頻度にみられたが、有害事象の報告はまれであった。また、スプレーに用いられたインスリンについて試験した結果、最長で57日間の化学的安定性がみられることも明らかになった。

 これらの結果から、Schmid氏らは「経鼻インスリンの有効性を検討した研究論文を後ろ向きに調査した結果、短期投与の安全性には問題はみられないことが明らかになった。一方で、長期的な安全性を裏づけるデータはいまだ不十分だと思われる」と述べ、「今後、インスリン経鼻療法を治療選択肢として用いるには、鼻刺激感を引き起こしにくい製剤への改良が望まれる」と付け加えている。

関連情報

[dm-rg.net]

関連ニュース

2018年07月27日
1型糖尿病患者の心理的負担を軽減する介入法とは? 感情重視または教育/行動介入をRCTで検証
2018年07月27日
重症低血糖リスクが高い2型糖尿病患者の特徴は? 約5万人の患者を後ろ向きに解析
2018年07月05日
「グラルギン300単位」は高齢2型糖尿病患者に安全かつ有効 症候性低血糖リスクはグラルギン100単位より低い
2018年06月22日
持参薬の確認で糖尿病患者の救急外来受診が減少 約3万人の米国人患者を対象に分析
2018年06月14日
低用量グルカゴンが運動後の低血糖予防に有用な可能性 1型糖尿病患者を対象に従来法と比較
2018年06月07日
米国で糖尿病ケトアシドーシスによる入院が増加 全米入院患者サンプルデータを解析
2018年06月01日
週1回投与のGLP-1受容体作動薬でHbA1c値と体重が低下 消化器系の有害事象は増加
2018年05月25日
ホルモン2剤併用人工膵臓は運動中の低血糖を抑制 成人1型糖尿病患者で検討
2018年05月17日
SU薬の新生児合併症予防、インスリンに非劣性示せず ランダム化非劣性試験で検討
2018年05月10日
糖尿病患者は下肢切断術後の死亡率が高い

関連コンテンツ

編集部注:
  • 海外での研究を扱ったニュース記事には、国内での承認内容とは異なる薬剤の成績が含まれています。
  • 2012年4月からヘモグロビンA1c(HbA1c)は以前の「JDS値」に0.4を足した「NGSP値」で表わすようになりました。過去の記事は、この変更に未対応の部分があります。ご留意ください。
ページのトップへ戻る トップページへ ▶