強化インスリン療法後のメトホルミンが膵β細胞機能の保持に有用 間欠的な強化インスリン療法との比較

強化インスリン療法後のメトホルミンが膵β細胞機能の保持に有用 間欠的な強化インスリン療法との比較

 発症後間もない2型糖尿病患者において、短期強化インスリン療法を施行後は間欠的な強化インスリン療法の継続よりもメトホルミン治療の方が2年間の膵β細胞機能の保持や良好な血糖コントロールの持続に優れることが「Diabetes, Obesity and Metabolism」1月27日オンライン版に掲載の論文で報告された。

 トロント大学(カナダ)内分泌内科のRavi Retnakaran氏らは、罹病期間が約2年でHbA1c値が6.4%を示す成人の2型糖尿病患者24人を対象に、インスリングラルギンとインスリンリスプロを組み合わせた強化インスリン療法を3週間導入後に、強化インスリン療法を3カ月ごとに最長2週間反復する群(間欠的強化インスリン療法群)またはメトホルミンを連日投与する群にランダムに割り付けて2年間観察した。

 その結果、間欠的強化インスリン療法群と比べてメトホルミン投与群ではベースライン値で補正した2年後のインスリン分泌-感受性指数-2(Insulin Secretion-Sensitivity Index-2;ISSI-2)が高く(245.0±31.7対142.2±18.4、P=0.008)、ベースライン値で補正した2年後のHbA1c値は低いことが分かった(6.0±0.2%対7.3±0.2%、P=0.0006)。また、試験終了時のHbA1c値が6%以下だった患者の割合は、メトホルミン投与群では66.7%だったのに対し、間欠的強化インスリン療法群では8.3%にとどまった(P=0.009)。なお、インスリン感受性については両群間で差は認められなかった。

 以上の結果を踏まえて、Retnakaran氏らは「短期強化インスリン療法を導入後には、同療法を間欠的に継続するよりもメトホルミン治療の方が膵β細胞機能の保持や血糖コントロールの維持に優れることが分かった。発症後早期の2型糖尿病患者では、膵β細胞機能の保持に働く導入療法と維持療法を行うことが求められる」と結論づけている。なお、著者の一人は製薬企業との利益相反(COI)に関する情報を開示している。

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[dm-rg.net]

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編集部注:
  • 海外での研究を扱ったニュース記事には、国内での承認内容とは異なる薬剤の成績が含まれています。
  • 2012年4月からヘモグロビンA1c(HbA1c)は以前の「JDS値」に0.4を足した「NGSP値」で表わすようになりました。過去の記事は、この変更に未対応の部分があります。ご留意ください。
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