急性腎障害で糖尿病患者の低血糖リスクが27%上昇 [HealthDay News]

急性腎障害で糖尿病患者の低血糖リスクが27%上昇

 急性腎障害(AKI)を伴う糖尿病の入院患者では、AKIを伴わない患者と比べて退院後に低血糖を生じるリスクが27%上昇する可能性のあることが「Diabetes Care」1月11日オンライン版に掲載の論文で報告された。

 米テネシー・バレー退役軍人病院のAdriana M. Hung氏らは、2004~2012年の入院患者を対象とした後ろ向きコホート研究のデータを用いて、プロペンシティスコア(傾向スコア)でマッチングさせたAKIを伴う糖尿病患者とAKIを伴わない糖尿病患者(解析対象は6万5,151組)を対象に、退院後90日以内の低血糖リスクを比較検討した。

 解析の結果、100人年当たりの低血糖の発生率は、AKIを伴う患者群では29.6件、AKIを伴わない患者群では23.5件であった。調整後の解析で、AKIの発症は低血糖リスクの27%上昇と関連することが分かった(ハザード比1.27、95%信頼区間1.22~1.33)。また、AKIを伴う患者における低血糖リスクの上昇は、完全に回復した患者では1.18倍、部分的に回復した患者では1.30倍、回復しなかった患者では1.48倍であった(いずれもハザード比)。さらに、AKIを伴う患者では糖尿病治療の内容にかかわらず低血糖の発生率が上昇し、特にインスリンを使用する患者でその頻度は最も高かった。

 以上の結果から、Hung氏らは「糖尿病の入院患者において、AKIの発症は退院後の低血糖のリスク因子であると考えられる。こうした患者集団でAKIリスクをいかに低減させるか、その治療戦略を検証する研究の実施が望まれる」と述べている。

関連情報

[dm-rg.net]

関連ニュース

2018年07月27日
1型糖尿病患者の心理的負担を軽減する介入法とは? 感情重視または教育/行動介入をRCTで検証
2018年07月27日
重症低血糖リスクが高い2型糖尿病患者の特徴は? 約5万人の患者を後ろ向きに解析
2018年07月05日
「グラルギン300単位」は高齢2型糖尿病患者に安全かつ有効 症候性低血糖リスクはグラルギン100単位より低い
2018年06月22日
持参薬の確認で糖尿病患者の救急外来受診が減少 約3万人の米国人患者を対象に分析
2018年06月14日
低用量グルカゴンが運動後の低血糖予防に有用な可能性 1型糖尿病患者を対象に従来法と比較
2018年06月07日
米国で糖尿病ケトアシドーシスによる入院が増加 全米入院患者サンプルデータを解析
2018年06月01日
週1回投与のGLP-1受容体作動薬でHbA1c値と体重が低下 消化器系の有害事象は増加
2018年05月25日
ホルモン2剤併用人工膵臓は運動中の低血糖を抑制 成人1型糖尿病患者で検討
2018年05月17日
SU薬の新生児合併症予防、インスリンに非劣性示せず ランダム化非劣性試験で検討
2018年05月10日
糖尿病患者は下肢切断術後の死亡率が高い

関連コンテンツ

糖尿病情報スクランブル 新着記事

編集部注:
  • 海外での研究を扱ったニュース記事には、国内での承認内容とは異なる薬剤の成績が含まれています。
  • 2012年4月からヘモグロビンA1c(HbA1c)は以前の「JDS値」に0.4を足した「NGSP値」で表わすようになりました。過去の記事は、この変更に未対応の部分があります。ご留意ください。
ページのトップへ戻る トップページへ ▶