デキサメタゾンは糖尿病黄斑浮腫患者の視力を改善しない。抗VEGF薬への上乗せで検討 [HealthDay News]

デキサメタゾンは糖尿病黄斑浮腫患者の視力を改善しない。抗VEGF薬への上乗せで検討

 抗血管内皮増殖因子(VEGF)薬のラニビズマブによる治療を受けた糖尿病黄斑浮腫(DME)患者に対して、同薬の継続投与にステロイド薬であるデキサメタゾンの硝子体内投与を追加しても視力は改善しないとする研究結果を、米ミッドウェスト眼研究所のRaj K. Maturi氏らが米国眼科学会(AAO 2017、11月11日~14日、ニューオーリンズ)で発表した。詳細は「JAMA Ophthalmology」11月11日オンライン版に同時掲載された。

 Maturi氏らは、2014~2016年に米国内40カ所の施設から3剤以上の抗VEGF薬治療でもDMEが継続してみられる糖尿病患者116人の129眼を対象に、ラニビズマブ0.3mg継続投与に加えてデキサメタゾン700μgを併用投与する群(併用群、65眼)または偽治療を行う群(ラニビズマブ単独群、64眼)にランダムに割り付けて24週間治療を行った。対象患者の平均年齢は65歳で、女性が50.9%であった。

 その結果、ランダム割り付けを行った時点からの視力の平均改善度は併用群が2.7文字、ラニビズマブ単独群が3.0文字で、調整後の群間差は-0.5文字〔95%信頼区間(CI)-3.6~2.5、両側P=0.73〕と両群間で有意な差はみられなかった。一方で、中心窩網膜厚の平均変化量は併用群が-110μm、ラニビズマブ単独群が-62μmであり、調整後の群間差は-52μm(95%CI-82~-22、両側P<0.001)と両群間には有意差がみられた。併用群では19眼(29%)で眼圧の上昇や眼圧を下げる点眼薬の使用を開始したのに対し、ラニビズマブ単独群ではそうしたケースは認められなかった。

 以上の結果を踏まえて、Maturi氏らは「抗VEGF療法を施行後も続くDMEに対して、ラニビズマブの継続投与にデキサメタゾンの硝子体内投与を上乗せすると網膜厚が減少したが、ラニビズマブ単独投与と比べて24週後の視力は改善するわけではなかった」と結論づけている。

 著者のうち数名はGenentech社とAllergan社を含む複数の製薬企業との利益相反(COI)に関する情報を開示している。なお、両社はそれぞれラニビズマブとデキサメタゾンを提供したほか、本研究に資金提供を行っている。

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[dm-rg.net]

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