若年1型糖尿病のアルブミン尿、ACE阻害薬とスタチンの効果は? [HealthDay News]

 アルブミン尿を伴う思春期の1型糖尿病患者では、ACE阻害薬とスタチン系薬はいずれもアルブミン/クレアチニン比の経時的な変化に影響しないとする研究結果が「New England Journal of Medicine」11月1日オンライン版に掲載された。

 英ケンブリッジ大学のM. Loredana Marcovecchio氏らは、10~16歳の1型糖尿病患者4,407人をスクリーニングし、アルブミン/クレアチニン比が上位3分の1を呈した患者1,287人のうち443人を対象に、ACE阻害薬とスタチン系薬の有効性を検討する2×2ファクトリアルデザインのプラセボ対照ランダム化比較試験を行った。主要評価項目は、2~4年間にわたり6カ月ごとに評価したアルブミン/クレアチニン比から求めた尿中アルブミン排泄量の変化とした。

 その結果、ACE阻害薬またはスタチン系薬を単独あるいは併用投与しても尿中アルブミン排泄量の推移に変化はみられなかった。微量アルブミン尿の発生率はプラセボ群と比べてACE阻害薬投与群で低かったが、主要評価項目に対する同薬の明らかな有効性が認められなかったことなどから、この発生率の低下は臨床的に重要ではないものと判断された(ハザード比0.57、95%信頼区間0.35~0.94)。

 また、スタチン系薬投与群では総コレステロールやLDL-コレステロール、non HDL-コレステロール、トリグリセライドの各値とアポリポ蛋白B(apo-B)/apo-A1比に有意な低下が認められた。しかし、ACE阻害薬とスタチン系薬はいずれも頸動脈内膜中膜肥厚度などの心血管マーカーや糸球体濾過量、網膜症の進行には有意な影響を及ぼさなかった。

 以上の結果を踏まえて、Marcovecchio氏らは「今回の試験で対象とした1型糖尿病患者群では、ACE阻害薬とスタチンの服用はアルブミン/クレアチニン比の推移には影響を及ぼさなかった」と結論づけている。なお、著者のうち数名はバイオ医薬品企業との利益相反(COI)に関する情報を開示している。

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[dm-rg.net]

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