2型糖尿病高リスク者への生活習慣介入とメトホルミン治療効果に個人差 [HealthDay News]

 2型糖尿病の発症リスクが高いIGR(impaired glucose regulation)患者では、保有する糖尿病リスクの程度で生活習慣への介入とメトホルミン治療による糖尿病予防効果にばらつきがみられることが、米ミシガン大学アナーバー校のWilliam H. Herman氏らの検討で分かった。詳細は「Diabetes Care」10月11日オンライン版に掲載された。なお、IGRには耐糖能異常(IGT)や空腹時血糖異常(IFG)の患者が含まれる。

 Herman氏らは、糖尿病高リスクのIGR患者を対象に、生活習慣介入とメトホルミン治療による糖尿病予防効果を検討したプラセボ対照デザインのDiabetes Prevention Program(DPP)でベースライン時に評価した19種の臨床指標データを用いて、3年間の糖尿病への進展リスクと正常血糖域(normal glucose tolerance;NGT)への回復率を3群間で比較検討した。

 その結果、ベースライン時に評価した臨床指標のうち11種は糖尿病への進展を、6種はNGRへの回復率の予測に適していることが分かった。また、それぞれの治療への遵守率が高かった患者を対象に、各群の糖尿病リスクが最も低い患者群を比較したところ、プラセボ群と比べて生活習慣介入群では糖尿病の絶対リスクが8%低下し、NGRへの回復率は35%上昇したのに対し、メトホルミン治療群では糖尿病リスクの低下はみられず、NGRへの回復率も17%の上昇にとどまっていた。

 また、各群の糖尿病リスクが最も高い患者群を比較したところ、プラセボ群と比べて生活習慣介入群では糖尿病の絶対リスクが39%低下し、NGRへの回復率は24%上昇し、一方のメトホルミン群では糖尿病の絶対リスクは24%低下し、NGRへの回復率は11%上昇した。

 これらの結果から、Herman氏らは「生活習慣への介入とメトホルミン治療の糖尿病予防効果にみられる個人差を反映したモデルを活用すれば、IGTやIFGを呈する肥満患者1人ひとりで治療の効果や実行できるかどうかを評価できるため、治療決定に役立つだろう」と述べている。なお、著者の一人は製薬企業との利益相反(COI)に関する情報を開示している。また、DPP研究はBristol-Myers Squibb社とParke-Davis社から一部資金提供を受けて行われた。

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[dm-rg.net]

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