肥満の糖尿病患者へのリラグルチド投与、内臓脂肪の減少に有効 膵β細胞機能の改善作用も [HealthDay News]

 肥満を伴う糖尿病前症または発症後早期の2型糖尿病患者は、GLP-1受容体作動薬のリラグルチドを服用すると内臓脂肪組織が大きく減少し、膵β細胞機能が改善することが、加齢医学・トランスレーショナル医療センター(イタリア)のFrancesca Santilli氏らの検討で分かった。詳細は「Diabetes Care」9月14日オンライン版に掲載された。

 Santilli氏らは、糖尿病前症または新たに2型糖尿病と診断され、メトホルミンを服用する肥満患者62人を対象に、リラグルチド1.8mg/日投与群または生活習慣指導を行う群にランダムに割り付けて観察した。

 その結果、両群で同程度の減量(各群20人で減量目標に到達)と血糖コントロールを達成した後に内臓脂肪組織量と膵β細胞機能を比べたところ、リラグルチド投与群では生活習慣指導群と比べて内臓脂肪組織が大きく減少し(P=0.028)、膵β細胞機能を反映するβ指数も大きく改善(P=0.021)することが分かった。一方で、皮下脂肪組織の減少量には両群間で差はみられなかった(P=0.64)。

 また、リラグルチド投与群では血清インスリン様成長因子(IGF)-II濃度が有意に増加し(P=0.024)、この増加は内臓脂肪組織量の減少(P=0.056)およびβ指数の上昇(P=0.012)と関連することも明らかにされた。

 これらの結果を踏まえ、Santilli氏らは「今回示されたリラグルチドによる内臓脂肪型肥満と膵β細胞機能への有効性は、糖代謝異常がみられ始める肥満者に同薬を使用する根拠の1つとなる可能性がある」と結論づけている。なお、著者のうち1人は製薬企業との利益相反(COI)に関する情報を開示している。

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[dm-rg.net]

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