SGLT2阻害薬で急性腎障害リスクは上昇しない可能性 米の2つの大規模コホートを解析 [HealthDay News]

 SGLT2阻害薬を使用しても、2型糖尿病患者の急性腎障害(AKI)リスクには上昇がみられないことが、「Diabetes Care」8月21日オンライン版に掲載の論文で報告された。

 米マウントサイナイ・アイカーン医科大学のGirish N. Nadkarni氏らは、2つの大規模な2型糖尿病患者コホートの縦断データを用いて、日常臨床におけるSGLT2阻害薬のAKIリスクを評価した。解析対象は、マウントサイナイ慢性腎臓病(CKD)患者レジストリーから抽出した2型糖尿病患者754人(SGLT2阻害薬を使用する患者群と非使用の患者群それぞれ377人)とペンシルベニアで医療サービスを提供するガイシンガー・ヘルスシステムの患者コホートから抽出した同患者2,414人(それぞれ1,207人)とした。

 中央値14カ月の追跡の結果、マウントサイナイCKD患者コホートにおいては、KDIGO(Kidney Disease Improving Global Outcomes)診断基準によるAKIイベントの発生率は同薬使用患者群の3.8%に対し、非使用患者群では9.7%であり〔未調整ハザード比(HR)0.4、95%信頼区間(CI)0.2~0.7、P=0.01〕、ハザード比は調整後の解析でも変わらないことが分かった(調整後HR 0.4、95%CI 0.2~0.7、P=0.004)。

 また、ガイシンガー患者コホートでは、AKIイベント発生率は同薬使用者患者群で2.2%、非使用患者群では4.6%であり、非使用患者群に対する使用患者群の未調整ハザード比は0.5(95%CI 0.3~0.8、P<0.01)であったが、調整後の解析ではハザード比はわずかに減弱した(調整後HR 0.6、95%CI 0.4~1.1、P=0.09)。

 以上の結果を踏まえ、Nadkarni氏らは「今回の2つの大規模患者コホートの解析からは、SGLT2阻害薬の使用により2型糖尿病患者のAKIリスクは上昇しない可能性が示唆された」と結論づけている。

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[dm-rg.net]

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