母乳栄養の非摂取が1型糖尿病の発症リスクに関連か? 約15万人の小児を対象に解析 [HealthDay News]

 乳児期に母乳を全く与えられないと成長後に1型糖尿病を発症するリスクが高まる可能性のあることが、「Diabetes Care」オンライン版に5月9日掲載された研究論文で報告された。

 オスロ大学病院(ノルウェー)のNicolai A. Lund-Blix氏らは、住民ベースの2つの小児コホートから抽出した、合計で15万5,392人の小児を対象に、1996~2009年の出生から2014年(デンマーク)あるいは2015年(ノルウェー)まで追跡調査を行った。生後6カ月~18カ月時点における乳児の栄養摂取状況については、両親から情報を得た。

 その結果、追跡期間中には504人の小児に1型糖尿病が認められた。10万人年当たりの発症率は、ノルウェーのコホートでは30.5、デンマークのコホートでは23.5であった。

 解析の結果、母乳を与えられた小児に比べて、全く与えられなかった小児では1型糖尿病の発症リスクが約2倍であることが分かった(ハザード比2.29、95%信頼区間1.14~4.61)。母乳を与えられた小児における1型糖尿病の発症率は、完全母乳栄養であった期間(1カ月当たりのハザード比は0.99、95%信頼区間0.97~1.01)と全ての母乳栄養を与えられた期間(同0.97、0.92~1.03)とは独立したものであった。

 以上を踏まえて、同氏らは「今回の知見から、母乳栄養が1型糖尿病に対して保護的に働くとする考えを裏づけるエビデンスが得られた」と述べているが、一方で、完全母乳の期間が長いほど1型糖尿病のリスクが低下することはなかったと付け加えている。なお、本研究の一部はノボ ノルディスク財団からの支援を受けて行われた。

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[dm-rg.net]
編集部注:
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