超速効型インスリン アスパルトが1型糖尿病患者の血糖コントロールを改善 [HealthDay News]

 超速効型インスリン アスパルト製剤(fast-acting insulin aspart)は従来型の製剤に比べて1型糖尿病患者の血糖コントロールを改善することが、「Diabetes Care」オンライン版に3月29日掲載の論文で報告された。

 英ロイヤル・サリー・カウンティ病院(ギルフォード)のDavid Russell-Jones氏らは、インスリン アスパルト製剤の有効性と安全性を超速効型(以下、超速効型アスパルト)と従来型(以下、従来型アスパルト)で比較検討する多施設共同第3相のランダム化比較試験(onset1)を行った。1型糖尿病患者1,143例を対象に、二重盲検下で超速効型アスパルト(381例)または従来型アスパルト(380例)の食前投与群、あるいはオープンラベルで超速効型アスパルトの食後投与群(382例)にランダムに割り付けて比較検討した。

 その結果、ランダム化から26週後のHbA1c値は、従来型アスパルトの食前投与群に比べて超速効型アスパルトの食前投与群で有意に低下し(群間差の推定値は-0.15%、P=0.0003)、また、超速効型アスパルトの食後投与群と従来型アスパルトの食前投与群ではHbA1c値が同程度に低下することが分かった(群間差の推定値は0.04%)。

 食後血糖増加量は、食後1時間値、食後2時間値ともに従来型アスパルトの食前投与群に比べて超速効型アスパルトの食前投与群で有意に改善した(群間差の推定値は食後1時間値が-1.18mmol/L、P<0.0001、食後2時間値が-0.67mmol/L、P=0.0375)。食後2時間の血糖増加量に関しては、超速効型アスパルトの従来型アスパルトに対する優越性が認められた。さらに、重症または血糖値で確認された低血糖エピソードの発現頻度と安全性には群間差はみられなかった。

 以上から、同氏らは「超速効型アスパルト製剤は1型糖尿病患者のHbA1c値を改善し、従来型の製剤に対して非劣性であることが示されたほか、超速効型アスパルトの食前投与は従来型アスパルトよりも食後血糖増加量のコントロールに優れることが分かった」と述べている。なお、著者の一部は、本研究に資金を提供したノボ ノルディスク社を含む複数の製薬企業との利益供与を開示している。

関連情報

[dm-rg.net]

関連ニュース

2017年04月27日
超速効型インスリン アスパルトが1型糖尿病患者の血糖コントロールを改善
2017年04月07日
糖尿病薬の特徴・処方の基本・指導ポイントがわかる! 世界一わかりやすい糖尿病"薬"ゼミナール『糖尿病ケア』
2017年04月04日
ADA 糖尿病網膜症の新ステートメント 血圧や脂質の管理も最適化を
2017年03月31日
東京糖尿病療養指導士「東京CDE」と専門職対象の「東京CDS」が発足
2017年03月31日
「第51回糖尿病学の進歩」セミナーレポート院内の血糖異常をどう治療するか 正確な血糖管理のために
2017年03月30日
治療「手詰まり」の次の十手『糖尿病診療マスター』
2017年03月21日
1型糖尿病発症から10年、忍び寄る合併症 「インスリンとの歩き方」
2017年02月23日
コントロール不良の高齢糖尿病患者でリキシセナチドが有効
2017年02月22日
「FreeStyle リブレ」が1型糖尿病の低血糖時間を短縮 Lancetに発表
2017年02月17日
血糖値をその"動き"で見る「血糖トレンドの情報ファイル」を公開開始

関連コンテンツ

編集部注:
  • 海外での研究を扱ったニュース記事には、国内での承認内容とは異なる薬剤の成績が含まれています。
  • 2012年4月からヘモグロビンA1c(HbA1c)は以前の「JDS値」に0.4を足した「NGSP値」で表わすようになりました。過去の記事は、この変更に未対応の部分があります。ご留意ください。
ページのトップへ戻る トップページへ ▶