2型糖尿病患者の血圧、心拍変動への影響に薬剤間で差 ――DPP-4阻害薬とメトホルミンで比較

2017年3月17日 

 2型糖尿病患者において、十二指腸内にグルコース注入中のDPP-4阻害薬(ビルダグリプチン)投与は血圧を下げて心拍数を上げるのに対し、ビグアナイド薬であるメトホルミン投与は心拍数を上げるが血圧には影響を及ぼさないことが、「Diabetes Care」オンライン版に3月3日掲載の論文で報告された。

 アデレード大学(オーストラリア)のTongzhi Wu氏らは、食事療法により血糖が良好にコントロールされている2型糖尿病患者を対象に、ビルダグリプチンとメトホルミンが十二指腸内にグルコースを注入時の血圧や心拍数に及ぼす影響について2つの試験で検討した。

 一方の試験では2型糖尿病患者16例を対象に、ビルダグリプチンまたはプラセボ投与から60分後に2kcal/分あるいは4kcal/分の速度で十二指腸内にグルコースを注入し、両剤の影響を比較した。もう一方の試験では、同患者9例を対象に、メトホルミンまたはプラセボ投与から30分後に2kcal/分の速度で十二指腸内にグルコースを注入し、同様に両剤の影響を比較した。

 その結果、プラセボ投与後に比べてビルダグリプチン投与後では収縮期血圧(SBP)および拡張期血圧(DBP)の値が低く(それぞれP=0.002、P<0.001)、心拍数が高い(P=0.005)ことがわかった。ビルダグリプチン投与とグルコース注入速度との間に関連は認められなかった。また、プラセボ投与後に比べてメトホルミン投与後では心拍数は高かったが(P<0.001)、SBPおよびDBPの値には両群間で差はみられなかった。

 以上の結果から、同氏らは「2型糖尿病患者において、十二指腸内へのグルコース注入中におけるビルダグリプチン投与は血圧を下げて心拍数を上げる一方で、メトホルミン投与は心拍数を上げるが血圧には影響を及ぼさないことがわかった。経腸栄養投与時の血圧や心拍変動の変化が食後の低血糖に関連する可能性がある」と結論づけている。なお、これらの試験はスイスNovartis社および米Merck Sharp & Dohme社の資金援助を受けて実施された。

記事原文 [HealthDay News 2017年3月8日]

参考資料
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[ dm-rg.net ]

日本医療・健康情報研究所

編集部注:海外での研究を扱ったニュース記事につきましては、国内での承認内容とは異なる薬剤の成績が含まれています。

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