低血糖時の胃排泄速度にリラグルチドは影響を及ぼさない ――1型糖尿病患者で検討

2016年12月 9日 

 1型糖尿病患者では、GLP-1受容体作動薬のリラグルチドによる治療は、低血糖時の胃内容排出速度に影響を及ぼさないことが、「Diabetes, Obesity and Metabolism」オンライン版に11月21日掲載の論文で報告された。

 コペンハーゲン大学(デンマーク)のChristian Seerup Frandsen氏らは、18歳以上でHbA1c値が8%以上の1型糖尿病患者20人を対象に、低血糖クランプ法を用いて、リラグルチドが低血糖時の拮抗ホルモンの反応(counterregulatory response)や胃排泄速度に及ぼす影響を検討する12週間のプラセボ対照二重盲検デザインのランダム化比較試験を行った。対象患者を、インスリンへの追加治療としてリラグルチド1日1回投与群またはプラセボ投与群にランダムに割り付けて比較した。

 その結果、12週間後の胃排泄速度の変化には、両群間で有意な差は認められなかった(P=0.96)。また、曲線下面積(AUC)または最高濃度到達時間による評価にかかわらず、ベースラインから12週間後の有意な変化もみられなかった。血糖値の回復や拮抗ホルモンの反応、収縮期血圧、GLP-1および膵ポリペプチド応答といった副次評価項目においても同様に、群間差は認められなかった。心拍数はリラグルチドの投与により増加した(69±4から80±5拍/分、P=0.02)。

 以上から、同氏らは「1型糖尿病患者において、リラグルチドは低血糖時の血糖値の回復や胃排泄速度、拮抗ホルモンの反応を抑制しないことがわかった」と結論づけている。なお、一部の著者は、本研究に資金を提供したノボノルディスク社(デンマーク)を含む複数の製薬企業との利益供与を開示している。

記事原文 [HealthDay News 2016年11月28日]

参考資料
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(dm-rg.net)

日本医療・健康情報研究所

編集部注:海外での研究を扱ったニュース記事につきましては、国内での承認内容とは異なる薬剤の成績が含まれています。

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